【ONEPIECE】大将と同期の中将と海賊と【短編集】 (ページ2)

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(勝手に)三週間の休暇を頂きます　【黄猿】ページ2

「あ、彼奴…！」

わなわなと怒りに震えながらその紙を手に取る。
早朝に出勤したセンゴクの机の上に誰の許可もない休暇届の紙が置いてあり、勝手ながら三週間の休暇を頂きますというメモ書きが添えてあったのだった。

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此処は海軍本部。勝手に抜け出したAの勝手な三週間もの休暇を許すはずもなく最も普段から仲良くしている三大将が呼び出された。

「あらら…成程これまたAも自由にやってくれちゃったのね、今度は机に置き手紙なのか」
「ん～でもまあ、わっしはこの時期そろそろやらかすんじゃないかと思ってはいたけどねぇ」
「あのバカタレ、またやりおったんか！！」

事情を聞かされた三大将は、またこれか…と最早この時期に自分たちが呼ばれるのは毎年のことだと思い始めていた。
何処に行ったのか見当はついているのだが三週間も自身の仕事を放棄して休むと宣言しているようなものなので、センゴクはAに連絡してすぐにどういう事か報告させろと命じた。
周りにもAが何で行ったのかまたはどの船で出航していったのか聞いたところ、減っている船はないというのだ。能力者でもないAが海へ船無しで出られるわけがないのに一体どうやって？
聞き込みしていた中で戦闘丸だけ何か言いづらそうな感じだったので聞き出したところ彼女は

「おじきたちに黙っていてくれとは言っていたが、くまに里帰り場所まで飛ばしてもらったみたいだぞ」
「おお～…そうきたのかァ…」
「よく思いつくよねA…そこまで来ると尊敬しちゃうわ俺」
「ぐぬぬ…そうなると探しづらいのぉ、アイツ電伝虫は持っちょるじゃろうが」

探しづらいと言った理由は過去シャボンディ諸島で麦わらの一味を各場所へ飛ばした方法と同じやり方で向かっていると思われるため、今どこを飛んでいるのか探しようがないということなのだ。昨日の夕方からそういえば見かけていなかったのも思い返し、明日に連絡したら出てくれるだろうと予想して明日掛けることにしたのだった。

一方、飛ばされているAはマカロンを口の中へ放って咀嚼しながら今頃きっと皆怒って焦ったりで大変だろうなあ…と思いながら寝転がっていた。

「この移動法がそういえば一番便利ね、痕跡も残らないし船が減る迷惑も掛からないし。それに先の仕事だって終わらせてあるもの、クザンみたいにサボっているわけでもないんだから許して頂戴ねセンゴク」