少女の消えた日1 ページ38
突然にして、それはオレの前に姿を現した。
どんな銀細工より美しく煌めく柔らかな白銀の髪と、まるで血のように赤い瞳の少女。
少女というには随分と大人びた、否、大人びすぎた女。
そいつはオレの眼前に姿を現した時と同じように、突然、姿を消した。
いつものように屋敷の中庭のベンチへと足を運んだものの、いくら待てども少女はついぞ、日を跨ぐまで姿を現さなかった。
「……まさか」
オレがボンゴレ�柔い梁�子だと知って距離を置いたのだろうか？
いや、そんなはずは。ああ、けれど。
「紫苑、どこへ。どこに」
言葉が出てこない。
たった一人の、自分と一回りほども離れているであろうガキの姿が見えないだけで、こんなにも思考を乱されるとは。
時期ボンゴレ�樟い箸發△蹐γ砲�、情けのない。
そう、笑い飛ばせたのなら。どれだけよかっただろうか。
「クソッ」
吐き捨てるように声を荒げる。この憤りはどうにも隠せそうにない。
思いつく限りの、少女が何も言わず行方をくらませた理由を考えてみる。
まず第一に、オレが9代目の息子と知って距離をとったという可能性。
第二に、ただ単純にオレに何も言わなくていいと判断したうえで――もしくはそういう手段を忘れているか――ここではないどこかへ旅行、または移住したという可能性。
第三に、オレがあまりの苛立ちと窮屈さに、沢田紫苑という名の少女の幻想を作り出したという可能性。
そして最後に、絶対にそうであってほしくはないが、少女が何らかの不運により命を落とした可能性――。
ああ、考えるだけでも吐き気がする。
できるならば第二の可能性であってほしいものだが、もしそうだとしてもオレに何も言わずに行ってしまったのは腹立たしい限りだ。
「……紫苑」
お前は、オレのことなど気に留めておく必要のない人間だと思っているのか。
冗談じゃない。オレはお前がいないだけでこんなにも狂わされるというのに。
ああ、紫苑。
「オレを、一人にしないでくれ」
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コトハ@白亜(プロフ) - 紫蘭さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです。一応代理戦争まで書く予定ですが、オチはまだ未定です(笑)ありがとうございます、頑張ります！ (2016年9月23日 19時) (
レス) id: c1b71e2fa1 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - とても好みの作品です！読んでいて飽きないし面白いです。代理戦まで続いてほしいですね笑そしてあわよくばXANXUSと付き合わないかなと← 更新頑張ってください！楽しみにしてます(*^^*) (2016年9月23日 18時) (レス) id: 3701746fb2 (このIDを非表示/違反報告)
コトハ@白亜(プロフ) - 一葉さん» はじめまして、コメントありがとうございます。返信遅れてごめんなさい。そう言っていただけると作家冥利に尽きます。ありがとうございます！頑張らせていただきます！ (2016年6月1日 16時) (レス) id: 5c05607229 (このIDを非表示/違反報告)
一葉 - はじめまして、こんにちは。とても素晴らしかったです!!キャラとの関わり方や夢主ちゃんの設定など、最高でした!!更新楽しみにしています。頑張って下さい!! (2016年5月29日 12時) (レス) id: 2d8db9a382 (このIDを非表示/違反報告)
コトハ@白亜(プロフ) - 沢優@主人公最高!!さん» コメントありがとうございます。本当ですか、そう言っていただけると嬉しいです！頑張らせていただきます！ (2016年4月10日 8時) (レス) id: 94ed4c9692 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コトハ | 作者ホームページ：
作成日時：2015年9月21日 17時
