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目が覚めるともう外は暗かった、これは大分寝すぎたかもしれない
風紀の腕章がついた学ランが私にかけられていた、恭弥君がまたかけてくれていたのだろう、待っていればきっと取りに来るはずだ
でもなんだか無性に、心細く感じた、早く安心したくて、恭弥君を探しに保健室を出た
きっと見回りをしているはずだ、校舎を歩いていれば見つかるはずだろう
学校の生徒はほとんど帰っており教室の電気が点いている場所も無い、そんな中、野球部の部室だけ電気が点いていた
武君なら恭弥君を見たかもしれない
自分の鞄を持って靴を履き部室へ足早に向かった
この焦りから重要な事を忘れていた、明日が継承式だという事を
勢いよく開かれた部室の扉、水野君が出てくる、その様子は明らかにおかしかった
そして次に目に入ったのは血の海に倒れている武君だった
後悔した時には遅く、私の意識はここで途絶えた
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頭がズキズキする、その感覚で目が覚めた
知らない天井だ、体を起こすが頭が痛くてつい頭を抑えると頭には包帯が巻かれていた
辺りを見回すとやっぱり見た事ない部屋のベッドだ、ノックの音がし丁度扉が開く
「炎真君…」
炎真君が入ってきた
「…目覚ましたんだ、」
「あ、うん…ここはどこ、なのかな」
「どこまで覚えてる?」
炎真君は歩いてきてベッドの隣に置いてある椅子に座った、その表情はいつもの自信なさそうな表情だったが、なんだか目が据わっていた
「えっと…あんまり覚えてなくて…」
じっ、と私の目を見る炎真君、こんなに私と目を合わせる事がなかったので少し緊張してしまう
「…そっか、実は…」
炎真君が話してくれたのはボンゴレが奇襲を受けた事、それに私が巻き込まれた事、綱吉君達は無事だが敵の目を欺くためしばらくはシモンに私は託された、という事だった
もちろん私は嘘だとわかる、それでもこの嘘を私につくという事は私を今は傷つけたり殺したりするつもりはないと考えた
何より炎真君からは敵意は感じられず、寧ろ私を本気で気遣っているみたいだった
「私巻き込まれちゃったんだ…申し訳ないな、炎真君達にも迷惑かけてごめんね」
そう言うと炎真君は顔に影を落とす
「……僕達こそ、ごめん」
小さくそう言った、きっと私がここいるのは炎真君達にとっても想定外だったのだろう
本気で申し訳ない気持ちが伝わってきた
「何で炎真君が謝るの〜」
(私は知らないふりして笑うしかない)
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作者名：心葉 | 作成日時：2024年3月17日 16時
