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そして9代目は綱吉君にボンゴレを継いでほしいが綱吉君の意思を尊重する事、継承式の前日まで考えてほしい事を伝えていた
「そうじゃった、Aちゃんに渡さなければいけない物があったんじゃ」
9代目がそう言うと守護者の人が小さいけど高そうな箱を持ってくる
そして私に渡された
「ザンザスからじゃよ」
開けてみなさい、と言われ箱を開けるとそこには黄色い石がはめ込まれた指輪と銀色の装飾がツタの様に施してある匣が2つ入っていた
「こ、れ、って」
「Aちゃん専用のリングと匣兵器じゃ」
隣の綱吉君は唖然としているし私も驚く、ザンザスが私にこれを…
「君が戦う時がこないのが一番じゃが、きっとこれらが君を守ってくれるはずだよ」
こんなに良いものをもらっていいのか迷ったが、ザンザスが私の為にくれたのだ、ちゃんと受け取るべきだろう、何よりその気持ちが嬉しい
「…大切にします」
私の言葉を聞いてにっこり笑う9代目、綱吉君と一緒に夕食でも、と言われたが綱吉君も帰って今日の事をゆっくり考えたいみたいだったので一緒に帰る事にした
先に綱吉君の家につき綱吉君が車から降りる、また明日ね、と声をかけると曇った顔で、うん、と返事する
それに心配になり車に待っててもらい私も車を降りた
「私は綱吉君がどんな選択をしようと綱吉君の味方だからね」
「Aちゃん……」
「マフィアのボスになろうがなるまいが、綱吉君は綱吉君だもん」
綱吉君の手をとってぎゅ、っと握る、冷たいな、きっとたくさん考えてる
「綱吉君の素直な気持ちでいいんだからね」
「…ありがとう、…俺Aちゃんに励まされてばっかりで情けないよ」
「そんな事ないよ、私だって綱吉君に元気貰ってるんだから」
そうだといいな、と先程よりは晴れた顔の綱吉君にほっとし、笑顔で手を振り車に戻った
ギーグファミリーの襲撃が近かった事もあり、9代目の部下の方々が私の家の周りまで警護をしてくれるみたいだった
家に帰り両親に9代目が元気だった事を伝え、部屋に行く
ザンザスからもらったリングと匣を出す
綺麗な石だ、オパールかな、右手の薬指にはめてみる、というかなんで私の指のサイズ知ってるんだ
ぴったりフィットした指輪に不思議に思いつつぐ、っと力を入れてみる
何も出ない、思ったよりも難しそうだ
(月夜に照らされて輝く石に、自然と口が綻んだ)
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作者名：心葉 | 作成日時：2024年3月17日 16時
