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「またね〜Aちゃん!」
「シーユーアゲインです!」
「ふたりともバイバイ〜!」
学校が終わった後ハルちゃんと京子ちゃんでお茶をしつつ未来での話を聞いた、そしてふたりにもあんな事はしないでと念を押された
もちろんする気も無いので約束し、未来で頑張ったふたりを労った
「お前見ねぇ顔だなぁ?」
「おい、無視してんじゃねぇぞ!」
帰宅途中、そんな怒声が聞こえた、辺りを見回すと細い路地があり怪しいのはそこだ
なるべく巻き込まれたくはないが放っておく事もできない、路地を覗くと不良の背中が見える、多分その先に誰かいるのだろう
「何してるんですか?」
声をかけると不良二人が振り向く
「あ゛?…佐藤Aちゃんじゃん〜何?俺らの相手してくれるわけ?」
「近くに雲雀もいねーし遊んでいこうぜ」
にやにやしながら近づいてくる不良達にため息が漏れる、恐喝されてた子を脅えさせたくはないが仕方ない
肩を掴まれるがその手を捻り上げる
「痛ぇっ!」
「てめぇ!!」
もう一人が殴りかかってこようとしたのを避け捻り上げていた方の体を殴りかかってきた方へ蹴り倒す、二人とも地面に転がる、その隙に恐喝されてた子を連れ出そうと目を向ける
赤髪に赤い瞳、見覚えのある顔だ、一瞬動揺するも彼の腕を握り走る
「…大丈夫?」
ある程度距離が離れたところで立ち止まり振り向いて声を掛ける、彼は膝に手をついて乱れた息を整えている
「ごめんね、あなたの事考えずに走っちゃって…」
「だ、いじょうぶ…」
「どっか座る?」
ふるふると首を横に振る、そしてそれより、と言葉を繋げた
「もしもまた僕を見かけても…ほっといてくれればいいよ…」
目も合わせず視線を下に向け小さい声で話す彼
「君…強いかもしれないけど…女の子だし…怪我しちゃうかもだし…」
「…生憎ピンチそうな人を放っておけない性分なんだよね…迷惑だったらごめんね」
「迷惑、とかじゃないけど…」
口をもごもごさせて相変わらず目は見てくれない、その視線の先に手を差し出す
「私、佐藤Aです。よろしくね」
少し強引だっただろうか、と思いつつも放っておけず関わる事を決めてしまった
「…きっと…後悔するよ、」
全然似ても似つかないのに、あの時の、ザンザスと重なる
「…私は今ここであなたを放っておく事の方が後悔すると思うから」
しばらくの沈黙の後彼はおずおずと手を出しそっと私の手を握った
「…古里炎真…」
(ガーネットみたいに綺麗な赤い瞳と目が合った)
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作者名：心葉 | 作成日時：2024年3月17日 16時
