74 嘘つきな冬 ページ24
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「やっぱり、寒いねーっ。」
そりゃあ当たり前でしょ、智くん。
...だって、冬なんだもん。
喫茶店にも、ついに冬が訪れて。
足先まで凍えてしまう。
「こんな日は、ココアがいいよね！... ってことで、ココアです！
生クリームをトッピングしてみた！」
と、冬季限定(らしい)ココアが目の前に置かれる。
確かに、俺の生活には喫茶店というものが浸透してしまったらしくて。
会社に行く前に、ちょっと一服しようとやって来てしまう自分がいる。
「おっ、今日は翔さんも一緒だったんですか。」
あれ、この声は...。
「あれ、和？」
「うん。おはよー、翔さん。」
平日にはあまり聞き慣れない声に刹那、驚いてしまう。
...隣に、どかりと座り込んだ和は『ココア一杯』と注文すると、机に伏せてしまった。
衝撃の告白から、もうすぐで1ヶ月が経とうとしている。
正直、俺の心はまだまだ収束がつかない。
あれから、和との距離が狭まったか、と問われればきっとそうでもないだろうし。
...俺自身が、『心の変化』についていけてない。
自分を、偽る。
それが、思ってたよりもちょっと難しくて。
手こずっている、自分がそこに居るのは確かなんだ。
あの日の帰り道。
...和と、一緒に帰った日。
和は、泣きそうな顔をしながらこう言った。
『この偽りは、決して嘘なんかじゃないんです。』
...と。
その言葉には、妙に重みがあって。
...自分を正当化させているようにも聞こえるし、俺に諭している気もする。
だから、俺は。嘘にならないようにと、和を裏切らないようにと。
無我夢中で、必死こいてやっているはずなのに。
やっぱり、難しいな、と。
諦めちゃいたいな、と。
弱気になってしまうんだ________。
「しょーさん、考え事？」
はっ、と気がつくと俺の顔を覗き込んでいる和。
「違うよ、ちょっと...ボーッとしていただけ。」
「ふぅん、そうですか。ならいいんですけど。ココア、冷めますよ。」
「んあ、そうだね、和。ありがと。」
少し温くなったココアを啜ると、携帯電話がなった。
『今日、飲みにいきません？
もちろん、あなたの奢りです。』
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奏子 - どっちもいいけど……2番がいいと思います!! (2014年11月16日 17時) (
レス) id: f77649e564 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 迷ったけど1番にします。これから作品楽しみにしています。 (2014年11月15日 11時) (レス) id: e86dab4b07 (このIDを非表示/違反報告)
智和(プロフ) - どちらも捨てがたい…。けど、迷いに迷って2番をリクエストさせていただきます！ (2014年11月15日 9時) (レス) id: 23e3e0e4f8 (このIDを非表示/違反報告)
(`・3・´しえる)(プロフ) - 智夏さん» はじめまして、作者のしえるです！ ありがとうございます…！凄く、凄く嬉しいです…(涙) 今後も、櫻色の喫茶店をよろしくお願いします！ (2014年8月30日 0時) (レス) id: 968d9b307e (このIDを非表示/違反報告)
智夏(プロフ) - はじめまして、１章から見させていただきました。とっても面白いです!!続きが気になります笑。無理せず自分のペースで頑張ってください応援してます（♯´□｀♯） (2014年8月29日 16時) (レス) id: 04c882c90f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ciel | 作者ホームページ：http://ulog.u.nosv.org/user/sakura1247
作成日時：2014年8月28日 13時
