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「それからね、ニノったら事故に合っちゃって。
バカみたいに、翔くんの記憶が消えて。
翔くんも翔くんだよ。
次の日には、………何にも覚えてなかった。
バカだよね。互いに互いを忘れてさ、何も無かったように隠滅されてさ。
でも、おいら達は覚えてるんだもん。記憶に、残ってるんだもん。
翔くんが、一生懸命九九とかを覚えて、勉強してそれが実っていい大学に行けるようになったその姿、ちゃんと見てたのに。
ほんっと、バカ。」
薄く笑いながら、涙を零した大野さん。
……そっ、か。懐かしいと思ったのも本当に_________。
そう思うと、自分の頬にもつうっ…と涙が零れるのが分かった。
隣の翔さんも、泣いていた。
だって、僕らは。
それぞれを思う気持ちから、互いを忘れてしまった。
それは、思う気持ちが強すぎた事を表しているのであって、決して悲しいことじゃない。
けれど、けれど………。
今の僕らには、関係ない。
過去がどうであれ、今の僕らは良い友達だ。
じゃあ、僕らはなんなんだ？
ただ、大野さんたちに迷惑をかけているようにしか思えない。
僕らは、僕ら自身が知らない昔の僕らの関係に戻らなくちゃいけないのか…？
ふと、手の温もりを失う気がした。
僕らは、これから“僕ら”を演じなくてはならない。
そう思ったのが伝わったか否か。
……隣の翔さんが、手をゆっくりと握っていくのが分かった。決意表明しているかのように、ゆっくりと。
冬に変わっていく寒い秋。
夜の特別な喫茶店“Rain”で。
僕らは、僕らを演じる術を見つけました。
それは、不明瞭で不確かなものだけど。
僕らは、演じなくてはならない状況に陥りました。
とある、喫茶店でのお話。
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奏子 - どっちもいいけど……2番がいいと思います!! (2014年11月16日 17時) (
レス) id: f77649e564 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 迷ったけど1番にします。これから作品楽しみにしています。 (2014年11月15日 11時) (レス) id: e86dab4b07 (このIDを非表示/違反報告)
智和(プロフ) - どちらも捨てがたい…。けど、迷いに迷って2番をリクエストさせていただきます！ (2014年11月15日 9時) (レス) id: 23e3e0e4f8 (このIDを非表示/違反報告)
(`・3・´しえる)(プロフ) - 智夏さん» はじめまして、作者のしえるです！ ありがとうございます…！凄く、凄く嬉しいです…(涙) 今後も、櫻色の喫茶店をよろしくお願いします！ (2014年8月30日 0時) (レス) id: 968d9b307e (このIDを非表示/違反報告)
智夏(プロフ) - はじめまして、１章から見させていただきました。とっても面白いです!!続きが気になります笑。無理せず自分のペースで頑張ってください応援してます（♯´□｀♯） (2014年8月29日 16時) (レス) id: 04c882c90f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ciel | 作者ホームページ：http://ulog.u.nosv.org/user/sakura1247
作成日時：2014年8月28日 13時
