61 Rainy day ページ11
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ザアザア、と。
…窓の外は、雨模様。
それと同時に、俺のココロも暗くなる。
キィィイン、と響く耳鳴り。
補聴器の所為だろうか、酷く煩い。
あれから仕事も、増えず減らず。
いつも通りの日常をただただ過ごすだけ。
その中に、ちょっとだけ。
…一瞬、ちょっとだけ楽しみがある。
昼、１２時頃に届くメール。
『翔ちゃん！頑張れ！』
のような応援メッセージと、面白い画像。
(智くん…。)
今日は、智くんのとびきりの変顔。
白目を剥いていて、本当に可笑しい…(笑)
こうやって、自分を笑わせてくれる画像にニヤニヤしてしまう。
…これが、小さな楽しみ。 日常の極楽。
あまり携帯電話を見ていては文句を言われるので、ゆっくりと携帯を机に置く。
...雨はまだ、降り続けるようだ。
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「櫻井っ！」
低くて、野太い声。上司のものだ、と理解するも時既に遅し。
「なんだ、この資料は！」
パン！と突きつけられた資料は、部下のものだった。
「間違えだらけじゃないか！」
「あの、この資料は部下の「うるさいっ！」
「部下のミスは、お前のミスだ。今日中に直せ。いいな、今日中だ。」
その資料に大きな間違えがあるのは、一目瞭然。
...きょうも残業か、と深いため息をついた。
と、まあそんな事が起きたのが昼頃。
...今は、23時過ぎ。
残業があったって、自分の仕事が減るわけじゃない。
だからいつもの倍、時間がかかるだけ。
でも、あともう少しなんだ。
...コピーをとって、まとめておけば、あと少し。
最後の力を振り絞って、コピー機へと向かった。
でもね、ふと考えてしまった。
...俺のこの頑張りは、どう報われるんだ？
部下の失敗を、俺が拭った。
それは、部下の手柄になる。...それも悲しいがまあ、許そう。
じゃあ、俺がやる必要はあったのか？
別にあの上司がやっても良かったじゃないか。
じゃあ、上司は。
...自分が残業をしたくがないために、俺に仕事を押し付けた、のか___？
俺の頑張りが砂のようにさらわれている感じがして、
...ぽつり、とちいさな雨が降った。
それは、ひとつ、ふたつと量をふやしていって。
でも止めようとも思わなかった。...止めたいとも思わなかった。
何処か遠くで、ざあっと降る雨の音と
...『また泣いてるの？』という声が聞こえた。
その声は、妙に和くんの声に似ていて。
「和くん、...会いたいよっ____！」
暫くあっていない彼の声に、愛しくなった。
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奏子 - どっちもいいけど……2番がいいと思います!! (2014年11月16日 17時) (
レス) id: f77649e564 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 迷ったけど1番にします。これから作品楽しみにしています。 (2014年11月15日 11時) (レス) id: e86dab4b07 (このIDを非表示/違反報告)
智和(プロフ) - どちらも捨てがたい…。けど、迷いに迷って2番をリクエストさせていただきます！ (2014年11月15日 9時) (レス) id: 23e3e0e4f8 (このIDを非表示/違反報告)
(`・3・´しえる)(プロフ) - 智夏さん» はじめまして、作者のしえるです！ ありがとうございます…！凄く、凄く嬉しいです…(涙) 今後も、櫻色の喫茶店をよろしくお願いします！ (2014年8月30日 0時) (レス) id: 968d9b307e (このIDを非表示/違反報告)
智夏(プロフ) - はじめまして、１章から見させていただきました。とっても面白いです!!続きが気になります笑。無理せず自分のペースで頑張ってください応援してます（♯´□｀♯） (2014年8月29日 16時) (レス) id: 04c882c90f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ciel | 作者ホームページ：http://ulog.u.nosv.org/user/sakura1247
作成日時：2014年8月28日 13時
