太陽と月と紅い星 2 (ページ21)

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63話ページ21

｢………ちゃん、…雲ちゃん！｣

あれ、私何してたんだっけ。帰ったらいきなり前の学校の事思い出して、

『いっ……』

夏目｢良かっタ、目が覚めたみたいだネ。マミィが定期的に占ってくれたお陰だネ｣

『夏目……』

夏目｢ボクよりも仁兎センパイの方を気にしなヨ｣

なずな｢……ｯA！何でお前大事なこと教えてくれなかったんだよ！おれはっ！お前の彼氏だろ?!｣

『教えたく、なかったんです。ごめんなさい』

貴方とは正反対な過去を。

なずな｢逆先、席、外してくれないか？｣

夏目｢そろそろ帰ろうと思ったしネ、別に構わないヨ。あ、雲ちゃんは薬おいとくかラ、‘ちゃんと呪文を唱えてか飲むんだよ？’｣

また学校でネ、と言い残して夏目は出ていった。

『…………(ｷﾞｭ』

俯いている彼氏(なずなさん)を抱き締める。人の体温ってこんなにも温かいモノだったっけ。

なずな｢………膝の上でいいから、座れよ｣

『？』

指示どうりに腕を離してなずなさんの膝の上に座ると視界に映る真っ赤な瞳。甘くとろけた金糸。

なずな｢A、は、おりぇのこと、好き？｣

いつの間にか腰に手が回ってる。離さない気だ。

『好きです。大好きです。だって初恋が叶ったんですよ？』

なずな｢！ありがとう、おれも、Aが大好きだ｣

あぁ、こんなにも嬉しいことがあっただろうか。

なずな｢それに、Aは皆の大切なプロデューサーなんだ、おれたちを優しく照らす、月なんだ｣

月、か。キラキラ光るアイドルに比べたらプロデューサーである私はさしずめ月で合っているかもしれない。でも、

『太陽が無いと月は輝けない、だから、』

なずなさん、お願いです、

『私の……太陽になって下さい』

♪♪♪♪♪♪♪♪

書きたかった台詞がやっと書けた！