罪とは24 ページ28
ー日向Sideー
大声を上げた旭さん。
その後ろには、青い炎が見える。
かなり遠い位置で、よく見えないけど、もしかして…おれの目がおかしくなければ、燃えているのは______
「…ノヤっさん!!!!」
全員が倉庫へと駆け寄って行く。
その時おれは気付く。
旭さんの口元が少し上がっていることに。
______まずい!
このままじゃ皆が危ないかも!
「皆!ストップ!!」
おれは急ブレーキをかけ、大声を出すも皆には聞こえていないようだった。
やばい、もうすぐそこに______!
ーー
その刹那、一気に外が明るくなった。
窓から差し込む光が少し眩しい。
外の方を向くと、青空が見えた。
おかしい。今は陽は暮れたはず!
気が付くと、周りの皆の足音が聞こえなかった。
______全員が走っている状態のまま、フリーズしたかのように固まっている。
「え…?」
『おい翔陽』
背後からAの声がかかり、慌てて振り向く。
「あ、A!これどうなってるんだ!?皆固まっちゃったぞ!?」
『ああ、これは皆がアレを見たらマズイと思ってな、私がやった。
しばらくしたら戻る。
…それより、あっちの旭さんを止める方が先だと思うが?』
(時を止めるって、何だそのチート能力!!!)
…そんな考えはさておき、Aの指差した先を見る。
______そこには、月島に抑え込まれている旭さんの姿があった。
「うえっ!?月島、なんであんなところに!?ていうか何であの旭さんを抑え込めてるの!?」
『…前々からある程度見張っていて、後ろから押さえ込んだんじゃないか?
力は劣るが、身長もあるしな』
「月島らしいな…じゃなかった!
早く助けないと!ノヤっさん!!!!」
慌てて駆け寄ると、既にノヤっさんの炎はほぼ消えていた。が、軽い火傷が見て取れた。
直視しているのが辛くて、目をそらしてしまう。
「あの炎…見えたの…間違いじゃなかったのか…。
…炎を出す能力なのか?このスプーン」
『そうだ。…言い忘れていたな』
少し淡白な返しに、「Aはこんなのを見て辛くないのかよ?」と言いそうになるが、Aの表情を見て、やめる。
(なんて悲しそうな顔…)
止められなかった、と思っているのだろうか、苦虫を噛み潰したような感じ。
「…うっ…」
何を言おうか迷っていると、その思考を遮ったのはノヤっさんの声だった。
ノヤっさんはカッ、と目を開けたかと思うと、旭さんの元へ駆け寄る。
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パリラ - スガさんの赤く見えたハサミって、「鋏の色こんなだったかしら?」からきてますか?ちががったらごめんなさい! (9月29日 17時) (レス) @page38 id: 326cf2b718 (このIDを非表示/違反報告)
せれあ(プロフ) - もともと悪ノPさんの大罪シリーズが好きだったのがきっかけで、この作品を読ませていただいたのですが、すっごく面白くてドハマりしました!最高です!!途中で入ってくる挿絵ととても素敵です!これを読み終わったら続編も読ませていただきます! (2015年7月31日 21時) (レス) id: 3ec0242342 (このIDを非表示/違反報告)
れーな(プロフ) - 蛇姫さん» はい、悪ノpさんの小説、悪ノ大罪シリーズを元にして書いています! (2015年6月1日 7時) (レス) id: bb172d2d2b (このIDを非表示/違反報告)
蛇姫 - 悪のPさんの楽曲をもとにしました? (2015年5月28日 19時) (レス) id: af8a90f48b (このIDを非表示/違反報告)
れーな(プロフ) - 黒うさぎさん» コメあざます!!面白いだなんて!続編公開するのでよろしくお願いしますねっ! (2014年10月11日 16時) (レス) id: a6cfea6e95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れいな | 作成日時:2014年9月10日 21時