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「″友達″?Aちゃんはただの″同級生″で、″クラスメイト″ってだけだよ。私は″友達″だなんて一度も思ったことないな─────」
『(″友達″だって、私は勝手に思ってただけなんだ。ただ、自分が勝手に″友達″だと思い込んでいた。
───────自意識過剰だった訳か。)』
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『……………ん……?』
先程、夢を見た気がした。もう何回も見たことがある夢…だったはず。目が覚めた瞬間、先程見た夢の記憶が一瞬にして飛んでしまった。もう思い出すことは諦めよう。
今日もいつも通り学校に登校して、授業を受けて…″友達″と……─────
「そして、我輩が悪魔である」
『……え?』
凄く聞き覚えのあるセリフが耳に入った。暇さえあれば漫画で、そしてテレビで観ていたセリフが、私の耳にしっかりと入ったのが分かる。
『……………???』
ど、どうして
私はさっきまで、単行本を買いに行っていたはず。確かに、学校が終わって本屋に向かっていた。そこは覚えている。
サリ「まあ、暴れられても面倒だ…こちらとしてもこのチャンスは逃せん。さあ…覚悟はよいな…」
おじいちゃんはゆっくりと私たちに近づいてくる。いや、そもそも目の前にいるヒトは本当にサリバンなのか。もしかすればただの空似かもしれない。
若干構えるが、その心配も直ぐに要らないものだと理解することになる。
″しゃらーん″と豪華な椅子に隣にはお菓子に果物など至れり尽くせりというやつなのだろうか。
「え、ええとこれは?」
サリ「我輩特製、究極甘やかしセット。実は我輩独り身でねぇ。ずーっと憧れだったんだあ。″孫″を持つのが。
そんな訳で入間くん!Aちゃん!我輩の孫になってくれないか?」
「『はっ!? / え?』」
サリ「羨ましいんだよ、友達の孫自慢が!!何でも買ってあげるし、でろっでろに甘やかすから!!ねっいいでしょ!?」
ただの空似じゃない。このヒトは本当におじいちゃんで、隣りにいる子は入間くんだ。
私も″魔入りました!入間くん″の世界……魔界に来てしまったんだ。
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作者名:愛 | 作成日時:2022年7月28日 20時