真っ白なあなたへ【BTS】【ユンギ】 (ページ45)

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♯45 ページ45

行くのは勇気がいるし行きたくないけれど行かないと後からなんかまた怖い気がして意を決して行くことにした。

扉をノックすると

SG｢入っていいぞ。｣

少し怖いけれど落ち着いた低い声が聞こえた。

『…おじゃまします。』

入るとそこだけ別世界。

たくさんの機材があって私にはちんぷんかんぷんなものばかり。

ここからあの名曲達が生まれてくるのか、なんて思うとこんな所にいる自分が信じられなくて呆気に取られる。

SG｢ごめんな、機材だらけで落ち着かねぇだろ。笑
まぁ、ゆっくりしていきなよ。｣

扉の奥から聞こえた声は低い声であまり足を運びたくなかったけれど作業室に来てからのユンギオッパはいつもより優しい声のような気がした。

さっきのこともあったからかな。

未だに思い出すと身体中が熱くなっていく。

SG｢…顔、赤いけど…。大丈夫？熱でもあんのか？｣

『いや、大丈夫です。』

するとユンギオッパの白くて細い手が伸びてきて私のおでこに触れる。

そんなちょっとした事でもドキドキしちゃって心臓が持たなくなってくる。

SG｢ま、大丈夫って所かな。
てか突っ立ってねえで座れよ。笑｣

そう言ってソファーを指さす。

遠慮なく座ると沈黙が流れる。

静かな空間でユンギオッパは相変わらず作業中。

たまに聞こえるのはユンギオッパが作業してる曲だけ。

私からも何を話せばいいのかなんて分からず黙ってしまう。

作業中のユンギオッパも絵になってほんとに何度も私を惚れさせる。

それから随分と時間が経って沈黙にも慣れた頃、

SG｢俺、本気だから。｣

『…え？』

SG｢自分でもこの気持ちは分からねぇ。こんなこと初めてだから。
でもAの事見た瞬間分かったんだ。運命の人かもって。

これまで会ってきたマネージャーはほぼメンバー目当てで良い奴なんかいなくて、みんなストレスが溜まってたんだよ。俺もその一人。

そんな中Aが入ってきた。
新人の奴が来るって聞いた瞬間またメンバー目当ての奴が来んのかってみんな思ってた。

でも違かった。俺らのことなんか一切構わないで淡々と仕事をこなしていくお前にメンバー全員が確信した。あぁ、この子はいい子だって。

そこから住み込みで俺らの面倒を見てくれるって決まった時、正直言ってめちゃくちゃ嬉しかった。毎日Aの顔が見れるんだって思うと早くその日になってくれって何度も思った。

それで俺は確信したよ。

Aが好きなんだって。｣