消滅 ページ6
【side:三星A】
「あーー、涼しーーー。」
扇風機の前に子供のように口を開けて、声を発した。
蝉の鳴き声と、刺すような日差しが嫌というほど私に真夏という現実を叩きつけてくる。
一人暮らし…、いや、飼い猫のホシと二人暮らしだ。
両親は幼い頃にヒーローとヴィランの交戦に巻き込まれ、
死亡している。あの時、私も絶体的に死ぬと思われていたのだが、奇跡的に無傷だったらしい。
ーーートップヒーローの爆心地さんが…ーーー個性消失ーーー…
意識をTVに集中していなかったが、途切れ途切れに聞こえる単語に私は何が起こったのか理解出来た
「ねー、ホシー。私ら無個性にとっては関係なさすぎるねー。」
ミャーオ、と鳴く飼い猫のホシも、そうだね。と言っているように感じた。
そして、言葉のとおり、私、三星Aは無個性。
そのお陰で、この人類の8割が個性を持っているという時代にうまく馴染めていないのだ…
両親はなにか個性を持っていたらしい、が。
何故か市役所の人は断固として教えてくれなかった。
両親はなにか濁した感じで個性について語っていた、が、両親の記憶なんてもう顔も写真で見ないと思い出せないくらいに薄れている。
なにか大事なことのような気もする、が、思い出す気力すら無い。
「個性社会のせいで職業すらまともなの付けませんでしたよー…ホシー…」
これは単なる言い訳に過ぎないのかもしれない、が。愛猫の頭を優しく撫でながら愚痴をこぼした
話が変わるが、ふとした時に疑問に思うことがある。
私も、個性を持っていたら、ヒーローなんてものに憧れていたのだろうか
そんなことを考えてしまうのだ。
「ヒーロー…、かぁ。憧れた記憶なんて、一切無いなぁ…」
それどころか、何故か私はヒーローにもヴィランにもよい関心が無かった気がする
「幼い頃の記憶なんて。なんかきっかけがなければ、思い出せっこないけどね。」
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はにゃ - すごく良いところで更新止まってらっしゃる>"<||| (2021年8月26日 17時) (
レス) id: ffe9269156 (このIDを非表示/違反報告)
魁冬.(プロフ) - 桜空さん» わーー！一目惚れだなんてっっっ！！嬉しい限りです！！ぼちぼちと頑張らせていただきます！(*´-`*) (2017年5月14日 23時) (レス) id: 54e22c6e32 (このIDを非表示/違反報告)
桜空(プロフ) - はじめまして！更新お疲れ様です。この作品に一目惚れしました！これからも応援しています(*´`) (2017年5月14日 11時) (レス) id: 1e1f7c1fc1 (このIDを非表示/違反報告)
魁冬.(プロフ) - お菓子屋さんさん» コメントいただけて嬉しいです！頑張ります！(*´-`*)ありがとうございます！ (2017年5月11日 10時) (レス) id: 54e22c6e32 (このIDを非表示/違反報告)
お菓子屋さん - これからの展開が楽しみです！更新頑張ってください。ほどほどにね、 (2017年5月10日 22時) (レス) id: 8652f74b0f (このIDを非表示/違反報告)
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