【IFルート】7話以降IF明日人さん (ページ2)

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鬼道さんの話を聞いて驚いた
…それが事実なら一星は鬼道さんが言うように裏切り者だ
けど、
「あれはまだ一星がやったと決まったわけじゃない」
円堂さんが言い放つ
鬼道さんは円堂さんの言葉を否定した
そして
「一星充を排除する必要がある」
そう結論づけた。
今ここに一星はいない
弁明の余地もないのだろうか…

突如FFIのスタッフが現れる
一瞬だった

全員のロッカーを調べ鬼道のバックにドーピング剤があると言って彼を連れていった

灰崎達は一星のせいだと結論づける
その証拠に灰崎は今いない一星の代わりに俺を睨みつけた
氷浦達はそんな灰崎を見ていた
そして一星が現れる
「まさか鬼道さんがドーピング剤を使用していたなんて」
あっけからんと述べる
わざとらしさを隠さない一星のその言葉に、灰崎は前に出て一星のジャージを掴みあげた
「てめぇ！」
「灰崎！やめろ！」
咄嗟に止めに入るが灰崎が止める気配はなかった
一星はこんな状況なのに笑っていた
俺は訳が分からなくなった

(なんで…笑ってんだ…
どうして弁明しないんだよ…)

分からなかった
一星がそうする理由が
「やめろ。灰崎、お前も試合に出られなくなるぞ」
そうなるのは鬼道に悪い、そう円堂さんが言うと灰崎は掴んでいた手を離した
そして、控え室の誰も座っていない椅子を蹴り上げた
大きな鈍い音が室内に響く
俺はふとさっきの言葉を思い出した

余計なこと

明日人

「ありがとうございます、明日人君」
ふと後ろから声がした

一星が俺に向かってそう言ったのだ
「ありがとうございます。おかげで
"邪魔者"を消せました」

邪魔者

そう言ってまた一星は外へ行ってしまった
俺は動けなかった
灰崎は舌打ちをする
そして

「てめぇのせいだ… あん時止めなきゃ…」

「灰崎ｯ！」

氷浦が声を上げると灰崎はさっきと同じ様に氷浦を見てロッカーの荷物をまとめた

氷浦は俺の腕を引いてロッカーの前まで移動させた
「明日人、ほら出るから準備しなきゃ」
「…うん」
震える手を何とか動かす
周りがまとめ終えて出ていくのに俺は中々進まなかった
その後万作達が手伝ってくれてなんとか控え室を出た

灰崎はその日から俺の事を"明日人"と呼ばなくなった