言う覚悟は出来た ページ19
放課後
「おお緑谷来た！おつかれ！！」
緑谷が教室から戻ると、クラスメイトから賛辞の声がかかる。
「あれっ！？デクくん怪我治してもらえなかったの！？」
「あ、いや...これは僕の体力が...あの、麗日さん、それより____」
＊＊
『失礼しました』
ふう...。消太さんに報告も終えたし...。さっさと帰ろう。質問責めされそうだったから足早に出てきたけど大丈夫だよね？
「____ちゃん！」
『ん？』
いずくんの声...。外から？
そろりと玄関付近に立つ。
「これだけは、君には言わなきゃいけないと思って...！」
『...』
「人から授かった“個性”なんだ」
思わず息を飲む。
まだいずくんが何かを言っているけどよく聞こえない。
授かった？譲り受けたってこと？
そんなことが可能なのか？いや、それよりも、
なんで言ってくれなかったのか。
そんな感情で埋め尽くされる。
同じ無個性で、応援していたのに。
裏切られた気分だった。
ああ、いや、違うな...。
思わず笑ってしまった。
先に裏切ったのは、私だ。
こんなよく分からない私を、いずくんが受け入れてくれるか不安で、話せなかったツケだ。
「こっからだ！！！」
『！』
爆豪くんの声で現実に戻る。
「俺はここで1番になってやる！！！！」
彼は、折れてなかった。
いや、いずくんが来てなかったら、もしかしたら。
それよりも、私って、何でこんなにタイミング悪いんだろ...。
『いずくん』
「うえぇ！？Aちゃん！？」
私が居たことが予想外だったようで、狼狽えている。
次は顔から血の気が引いていく。
昔から変わらない。感情表現が激しいいずくん。
「あ、えっと、どこから聞いて...」
『いずくんの個性が人から授かったもの...からかな』
「ほぼ最初から！！」
まずい、どうしよう、ってブツブツ呟いている。
『あのね、いずくん』
「あっはい！」
『話したいことがあるの』
「えっ...」
『私のこと、個性のこと、ずっと言えなかったこと、君に話したい』
「うん...。僕もちゃんとAちゃんに話したい」
『うん。明日の放課後、空いてる？私の家で話そっか』
「うん...」
『それじゃあ、』
「Aちゃん！」
『なあに、いずくん』
「あ、えっと、また明日...」
『また明日！』
思わず呼び止めてしまったのは、彼女がどこか、行ってしまいそうな気がしたから。
でも振り返られると、なんだか拍子抜けしてしまったんだ。
ーーー
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いちご - あぁ…終わってしまってる…悲しいです泣続きが気になっちゃいます！素敵な作品ありがとうございます！ (2021年7月26日 17時) (
レス) id: a2b06cd108 (このIDを非表示/違反報告)
黒井零(プロフ) - 九ノ瀬さん» お返事遅くなりました！すみません！ありがとうございます！好きって言われるとがんばろって思います。これからも好きだなあと思ってもらえるように頑張ります。スカディの反動で爆死続きなので安心？してくださいね！ (2020年1月11日 1時) (レス) id: 1f7072f5c4 (このIDを非表示/違反報告)
九ノ瀬(プロフ) - とても好きです、、、とりあえずスカディ2人はちょっと後ろから包丁案件ですよ、、、おめでとうございます！！！！！！ (2019年11月20日 17時) (レス) id: 103b6411f6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃんだよ - プ二キめっさかっこいい…。ありがとうございます。この作品まじカミサクヒンダ…！ (2019年3月18日 13時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
黒井零(プロフ) - ゆきちゃんだよさん» お返事が遅くなってしまい申し訳ありません！ありがとうございます！！頑張りますね！ (2019年3月6日 23時) (レス) id: 2aec85215d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒井 | 作成日時：2018年12月7日 19時
