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2 名前 ページ2

 「あっ・・・・、
貴方は・・・・誰・・・?」

戸惑いながらも、少女は問うた。

一体、何が同じというのか……。




「・・・・海軍大将。
名は、アマナギ・ユーマ。



お前を連れ出しに来た。

歩けるか?
ここを出るぞ。」


”外”、その言葉に彼女の肩が跳ねる。

「!!
………外…?!ダメ、ダメよッ!!


嫌だよっ!みんな死んじゃうっ!!」


相手の悲鳴に近い叫びに
アマナギは顔を少しも歪ませず問う。

「・・・・何故だ。」

その表情こそ変わらないが、

その短い質問の仕方と

先程より低いは彼の不機嫌を表す。




「っ・・・・、わっ・・・

私の、左眼を見ると・・・・・・、

みんな……

石になっちゃうんだっ・・・・・」


目の前に立つアマナギに怯えるも、

アマナギの問にしっかり答えた。


あまりにも怖かったのか
目を押さえる手に力がこもっていた。


「……みんな・・・・


私の事化け物って・・・・・

だからっ誰にも会わないようにここで暮らしてたのにっ・・・・・・・・」


どうして、貴方は来たの…?

そう言うと彼女は黙った。

肩が震えていたのは過去を思い出してしまっていたからだろう。


が、彼は淡々と言葉を返した。

「お前を、助けに来た。
その過去を…傷を癒す為に。

その傷は一人では塞がらない……。



………私がそうであったように。」


最後の言葉はとても小さな声だった。
だからこそ、彼女はゆっくり頷いた。
その後にわかった、と言った。

何となく感じとったものは、

今の私と同じ感情。

小さくて、消えそうで、
どこか震えていて……

その声は先程、自分で発した悲痛な叫びとどこか似ているような気がした。


「………石、か。…そうだ。」

「?」

「これをつけろ。眼帯だ、
…私のだからサイズは保証しないが」


「これ・・・・・いいの・・・?」





「ああ、お前にやる。行くぞ。



……あと、


お前は化け物なんかじゃない。


胸張って堂々としてろ。


もしお前を馬鹿にしてくる奴がいても
その時は私が守ってやる。」






「・・・・・・・・・・・・」

「どうした?」







「っ・・・・・・とぅっ・・・・・


ありがとうっ・・・・・・・・・!」





「?!
なっ!なんで泣いてるんだ?!おい!」




「うぅっ・・・・」





「?
……ま、まぁ行くぞ。

・・・・、



・・・・はぁ…乗れ

そんなんじゃ前見えねえだろ」





「・・・・うん。




ありがとう……」

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梨覇♪and製犬☆(プロフ) - 読者の皆さんコメントありがとうございます。中々更新出来ず、申し訳ありませんでした。これからはちびちびとですが更新していきたいと思っております。引き続き生暖かい目で見守って下さい! (2016年3月10日 8時) (レス) id: 3306a46d46 (このIDを非表示/違反報告)
ティンク - このお話とっても面白いです!! 続き楽しみにしています(*^^*) (2015年1月6日 10時) (レス) id: 19ca7a198b (このIDを非表示/違反報告)
ティファニー(プロフ) - このお話大好きです! 更新頑張って下さい! (2015年1月5日 3時) (レス) id: 8d66de66c8 (このIDを非表示/違反報告)
けいおん - 続き楽しみです (2014年11月10日 20時) (レス) id: d0b9341b8b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:製犬 | 作成日時:2014年10月29日 20時

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