【黒執事】ファントムハイヴ家のお嬢様２ (ページ4)

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50話ページ4

(続き)

「ファントムハイヴは英国王室の悪行の数々を隠蔽し、王室に害をなす存在があれば、どんな手を使ってもそれを消してきた闇の機関。本来ならばあってはならない王室の「影」(ファントム)。イーストエンドの暗黒街、この国に集う各国裏社会の者達…。それらが決して表社会へ漏れ出さぬようにこの国の裏社会全てを支配し、管理し、その強大な力を使役する。それが『ファントムハイヴ伯爵家』」

ランドル卿の話を聞いたアバーラインは驚きながららも聞いた。

「つまり警察とは逆＿『悪』の力を使い、女王の命令を完遂するということですか…。あんな子供達が？」

「子供なんていうものじゃない。あれは悪魔だ」

♦

～Aside～

「坊ちゃん、お嬢様。着きましたよ」

セバスチャンが止まったのは地下へ続く通路の前。

「ここで間違いないのね？」

「ええ」

下に続く階段を降りると、扉が見えた。

「！」

開けると、むあっという感じの空気が流れてきた。

「ゴホッ…酷い匂いだ…」

「とうとうここが見つかってしまったようだね、伯爵、A嬢」

話しかけてきたのは奥の席に座る誰か。

「こんな形で君たちと対峙しているなんて不思議だよ。だけど我はいつかこんな日が来るんじゃないかと思っていたんだ」

「どんな日だ(怒」

そこにいたのは、たくさんの女に囲まれた劉で。

「やっ、いらっしゃい伯爵にA嬢。久しぶり！」

「元気だったかい？あ、こないだ誕生日だったんだって？おめでとー」

「そんなことはどうでもいい！」

上機嫌な劉にシエルは照れていた。

「貴方に一つ聞きたいことがあるの」

「ああ。A嬢のような美しい人が阿片窟にまでおでましになるってことはアレだろ？」

「もう話が回ってきてるのか、耳が早いな。例の事件について調べてる。東洋人ならこの辺りに縄張りを敷いているお前に聞くのが一番早い」

シエルが私の代わりに言った。

「中国貿易会社『崑崙(コンロン)』英国支店長。いや…上海マフィア『青幇(チンパン)』幹部、劉」