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第四話 ページ6

とりあえずよく分からない状況だが、とりあえず山を下った。



私たちは落ちてあの後何が起きたのか。


もし今が来世だとしたら?

いや、だとしたら私は赤ん坊なんじゃないのか。


じゃあ輪廻転生?

いや、知らん。






あ、







トリップじゃね…




な、わけないか。



空気が薄くてそろそろ苦しい。肺が痛い。目が回る。




『はぁ、はぁ…』




(バキッ)


『ぎぇ?!』


私は目の前の倒れた木に躓いて転んだ。

痛い。かなり痛い。

膝をさすると、


『うわー、血出てんじゃん…』







すると…






「稀血ぃ…稀血の匂いがするぞォ…」




遠くから

ドスン、ドスンという足音と共に大きな化け物が現れた。




『ふぇっ?!うわ、え、こわっ、なになに、こわっ』



「食わせろォ、食わせろォ」



私は悟った。





あーこれ、死ぬわ。







食われるわー、こいつに。




とりあえず私は逃げるという選択肢に身を任せ猛ダッシュをする。

けれど、さっき転んだせいで膝が痛み、思いっきり走ることはできない。


それどころか私より遥かに足の早い化け物に追いつかれそうだ。



『どうしようどうしようどうしよう』




死にたくないよぉぉ!!
かみさまぁ……

私は涙を流しながら走る。


すると、山道のせいかまたなにかに躓いて転んでしまった。




「はははっ、お前もここまでのようだなァ、」



鬼に迫られ、しまいには首を捕まれそのまま持ち上げられた。




嗚呼。よく分からない。




けど、意識がだんだん薄れていくのはよく分かった。


もう終わりかぁ…


何故ここにいるのかもよく分からないまま、謎の化け物に食われて死ぬんだ。



すると今までの人生が脳にフラッシュバックされた。



走馬灯ってやつか。

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作者名:天音 | 作成日時:2019年9月9日 9時

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