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第三十四話 ページ36

____夜。





あたりはしんと静まり、


コオロギの鳴き声がうるさいほど目立つ。



緊張感が身体中を走り日輪刀を構える手は微かに震える。




私は稀血の子供がいるという家の門の前で鬼の気配を感じ取る。







『ふぅ……』


深呼吸をし、目を瞑る。


すると、





(タッタッタッ…)





鬼の足音だ。



後ろから。




私は急いで後ろを振り返る。




やっぱりいた。家の塀を飛び越えようとしている。




『おい!!お前!私は今からお前を倒す!!』




あれ、私何言ってんだ。


てかこれ言って良かったやつかな。

まぁいいや。




すると鬼はこちらに気づいたのか、酷く醜い顔で見ている。


「あぁん?腹が減ってんだよ、邪魔するな。それとも食われてぇのか??」




うわ、気持ちわる。

何この鬼。きもっ、顔キモっ!



『いやあの、気持ち悪いんで、さっさと私に殺されて死ね』



『シィィィ…』



全集中。



『雪の呼吸。 壱ノ型』



私は目を見開き鬼の首にめがける




『雪月風花っ!!!!』





回転技で鬼の首を狙った。

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作者名:天音 | 作成日時:2019年9月9日 9時

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