自己紹介 ページ3
入学式も終わり、
自己紹介やら学校についての話やらに語る先生。
自己紹介が苦手だった私は、
すぐに友達をつくっておこうと考えていた。
でもさすがに初日には友達と呼べるほどの
友達はあんまりつくることが出来なかった。
その日の宿題は自己紹介文の構成・・・。
「本当苦手なんだよな・・・。」
そう呟いてふと隣に目をうつした。
話したことない男子。
こいつはなんて自己紹介するんだろう。
まあ、興味無いけど。
自分は人見知りなのか、と少し疑ってしまう。
次の日
１時限目に自己紹介がもうけられた。
席順で教卓のところに立って発表をしていった。
私はわりと遅い方だった。
よかった・・・
なんて安心して周りの友人と喋っていると、
すぐに自分の番が来てしまった。
うう・・・自己紹介・・・
私の趣味とか言いにくいよ・・・
話すことすらためらってしまう。
なぜか？
それは、
私は他の女子より声が低いし、
オタク、腐女子、PC住み・・・
どうだろう、純粋な女子、そして男子全般に引かれるだろう。
「趣味は実況動画を見る事です！
ボカロ、アニメ大好きな二次ヲタっす！」
吹っ切れて言ってしまった。
小学生の時からの男友達には大笑いされた。
「最高だな！！」
「うるせえよ・・・」
もういいのだ。吹っ切れたのだ。
だが・・・
なるべくふれないでくれ・・・・
１時限目が終わり、休憩時間になると、
女子が私の周りにあつまり、
「鈴ちゃんでいいんだよね！？
ボカロ好きなんだよね！私もなの！
よろしく！」
次々によろしく、と言ってくれる・・・
遥かに想像を上回る好感触だ。
これはこれで成功したと笑う私。
勝ち組だ。
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作者名：黒青 | 作成日時：2013年9月9日 21時
