第２５話 痛い目 ページ28
予選決勝から数日。
元々参謀として総帥の一番傍に仕えていたAは
影山のいなくなった今、主にサッカー関連の仕事を代わりにこなしており
サッカー部に顔を出せない日々が続いていた。
坂本「世宇子中…か」
総帥室の奥のイスに腰掛けていたAは、モニターの１つに映した世宇子の情報を眺めながら呟いた。
彼らは帝国の次の対戦相手だ。
しかし経歴やほとんどの情報がのっていないそれでは、大会に登録された選手の顔と名前しか分からない。
ふぅ、と小さく溜息を吐きながら
イスの背もたれにもたれかかり天井を見上げる。
ウィーン…
そこへ扉の開く音が響き、Aは目だけを横へ向ければ
赤のマントを靡かせながら鬼道が歩いてくる。
鬼道「大分疲れているようだな」
Aのいるデスクの前まで来た鬼道は、その資料だらけのデスクに
まだ湯気のたつお茶の入った紙コップを置く。
鬼道「少し休め」
坂本「…そうだな。仕事もひと段落した事だし、お前の言う事を聞いておこう」
“ありがとう”と礼を言い、紙コップを手に取った。
温かなお茶をゆっくりと喉へ流せば、それは体を温めてくれるように広がり
眠気すら湧いてくる。
坂本「明日は、世宇子との試合だろう。お前はこんな所にいていいのか？」
鬼道「練習は佐久間に任せている。まだ安静中とはいえ、後で顔を出すさ」
そう、鬼道は予選決勝の際
激しい衝突の末、足を痛めてしまっていたのだ。
鬼道「今は、お前の方が心配だからな」
坂本「……ノーマークの相手だからと甘く見ていると、痛い目をみるぞ」
鬼道「肝に銘じておこう。だがお前も、自分の体を甘く見ていると痛い目をみるぞ？」
してやったり、というような笑みを浮かべ
疲れている様子のAに言い返す鬼道。
Aは返す言葉もなく、再び天井へ視線を向けた。
鬼道「もう急ぎの仕事もないのだろう？少し寝ていろ」
坂本「…そう、だな」
その言葉に返事を返すと、Aは靴を脱ぎ、足を抱えてイスに乗せ
体育座りのような姿勢になると、顔を埋めて目を閉じる。
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アメミヤ♪(プロフ) - マナさん» 返信お待たせいたしました！コメントありがとうございます！私が小説を書くときは、長台詞にならない事、想像しやすいような描写、書いていなくてもその時の心情が分かるような表現、流れのテンポ、行動の意味のつじつま、などを心がけています！言うだけはタダ！ (2021年10月30日 17時) (
レス) id: 1ef70b6993 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 作品読んで感動しました、どう作品書いてらっしゃるか教えてほしいです！ (2021年9月14日 20時) (レス) id: 3e93b35eb1 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 初めまして！作品観覧させて頂きました！！夢主ちゃんはプロジェクトZ？と関わってるみたいですね。しかも、鬼瓦さんとも知り合い(？)みたいですし続き楽しみにしてます！！更新頑張ってくださいね！ (2019年9月8日 10時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - 初めまして作品見ました。これからも頑張って更新してください！(^^) (2019年9月4日 0時) (レス) id: d7bac13e1b (このIDを非表示/違反報告)
水銀(プロフ) - 上手く言えないのですがめちゃくちゃ好きです…主人公は本当は豪炎寺の事を大切に思っているのが伝わりました…！これからどうなっていくかとても気になります！ (2019年8月28日 3時) (レス) id: 78abf1c607 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アメミヤ♪
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/masipage/
作成日時：2019年8月25日 19時
