【黒バス】 青 春 謳 歌 【短編集】

＊ 寒暖 ＊ 緑間真太郎 ページ3

貴方side



『…………真ちゃんの部屋、少し冷えるね…………』



緑「気のせいなのだよ。大体何故Aがここにいるのだよ」




真ちゃん最後の言葉を聞き流して、きちんとたたんである毛布にくるまる。


あ、この前女子友達が夏目漱石のなんちゃらかんちゃらを試してみようかな？

何か遠回しで気持ち伝えるとか…………




『言い直し。寒いですね』



真ちゃんの反応をちらりと見るけど、読んでいた本から目を離さない。




緑「今毛布にくるまっているのだよ」



『寒いですねーーっ！』




わざわざ真ちゃん前まで行ったのに、なーんも構ってくれない。

心も体も寒い…………





緑「_____________俺は暖かいのだよ」






『そうかなぁ？寒いよー？』





真ちゃんが耳を赤くしていたのも知らず、私は首を傾げる。

真ちゃん、いつになったら抱き締めてくれるんだ…………！



ちょっとでももう我慢出来ないから、ぶわぁっ！と真ちゃんの身体にダイブ。


毛布が取れても知らない！その上に絵本が落ちたのも知らない！





『ﾓｺﾞｯ 寒くなくなったーっ！』




緑「なっ、何をするのだよ！今日のラッキーアイテムの絵本、『森のぷーたろうさん』が落ちたのだよ…………！」




え、ちょっと待って、何その題名…………


あ、それは置いといて(そう簡単に置けないけど！)、真ちゃんが身動きできないくらい抱き締めてやる！




言葉通り身動きを取れなくすると、真ちゃんは観念したように、私の頭に手を置いた。




…………………………何それ、胸に来る…………//







緑「…………………………月が綺麗なのだよ」




『ﾓｺﾞｯ！い、いま、月っ！』





月が綺麗って、あれでしょ！？

愛してますとかでしょ！？



真ちゃん顔を物凄く見たいけど、がっしりと頭を鷲掴みにされていて全然見えない。

そ、備えがいい事で…………！



ちなみに月も見えない！




緑「遠まわしに言わなくていいのだよ…………！」




『いっ、今絶対照れてるっ！見えないーっ！』





いつのまにか、心も体もぽかぽかに温まりました。









寒いですね＝抱き締めてください



月が綺麗ですね＝愛しています



暖かいですね＝貴方が傍にいて幸せです

＊ 恋愛的感情 ＊ 黄瀬涼太→←＊ 寝坊 ＊ 赤司征十郎

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
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