六: 霊が繋ぐ関係 ページ6
時は進み‥‥
沈んだ太陽が、また昇っていき
１日の始まりを告げようとしていた。
ヨナの所へ向かう道中、こんな早朝に会う事の
珍しい人物の姿がやって来ていた。
空の部族長で五将軍の一人＿＿ハン・ジュド
彼は、キョロキョロと辺りを見回し誰か人を
探しているようだ。
何か役に立てれば‥とAは声をかける、
『おはようございます。ジュドさん
どなたかお探しですか?』
「ああ。Aを探していたが‥今いいか?」
『私、ですか‥？何用で？』
Aは目を丸くする。
将軍ともあろう人が、まさか自分を探しに来ると思っていなかったのだ。
わざわざやって来たのだから、よほどの重要な話でもあるのか、と身構える。
その様子に気づいたジュドは、そんな身構える必要は無いのだが‥と前置きして話を切り出した
「最近 やたら肩が凝って仕方ないのだが‥
診て貰えないか？」
『私は医務官では無いですけど‥？』
「違う。この前、俺は取り憑かれやすい体質
だとか言っていただろう？そっちの話だ」
ああ‥！とAは、ようやく納得する。
幽霊関係の事はAだけしか分からない。
そういう事ならばジュドが探していた理由にも筋が通る。
Aがジュドの後ろを まじまじとみると
数え切れない程の黒い影。人に無害な大人しい
霊達なのだが、これほど集まるとさすがに
肩も凝るだろう。
『ジュドさん困ってるわ。取り憑くのは止めてあげて』
声をかけると、素直に音も無く空中に溶け込むように消えていった。
急に軽くなった肩にジュドは目を見張る。
目に見える物が全てと思っていたあの頃は
当然 Aと接する事も必要最低限にしていた
だが、実際 に自分自身で体験しているが故に
その存在を信じるようになったのだった。
それに＿＿
『ジュドさんの静かな落ち着く雰囲気が好き
なんだそうです。あ、霊達がですよ!?』
Aから話される幽霊の話も興味深い。
だから 霊の事を話題にAと仕事以外の話が
出来るようになり親しくなれたのも事実で。
「俺を好く奴がいるなんて変わった趣味の奴も
いるんだな」
『‥なら霊達と同じくジュドさんの真面目で何事にも真っ直ぐな所が好きな、私は相当 変わった趣味ですかね？』
俺も Aの
そんな恥ずかしい言葉もさらりと言える
素直さがAらしくて好きなのだが。
Aの言う「好き」も
俺の思う「好き」も親愛の好きという事に
しておこう。
「さあな。今回の事は助かった
また何かあったら頼む」
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深雪 - とても面白かったです！更新頑張ってください！ (2018年6月5日 18時) (
レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
輝夜 - 面白かったです！私パンダアイラブプロデューサーという名前で占ツクに投稿してます。暁風の夢さんのこと応援してます。一緒に頑張りましょう!! (2017年4月29日 12時) (レス) id: 0642b6c808 (このIDを非表示/違反報告)
Pano - 面白かったです！！これから頑張ってください。応援してます！ (2016年9月4日 20時) (レス) id: 6790929056 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - 良かったです！頑張って下さいね！応援しています(*'▽'*) (2016年6月7日 23時) (レス) id: 244a9211b5 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - のあさん» コメントありがとうございました！そう言っていただけると嬉しいです。 (2016年6月7日 23時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小林春樹 | 作成日時：2016年2月27日 23時
