二十二: さよなら ページ23
「そんな少人数で刃向かう気か」
ケイシュクが目を細める
兵士に囲まれて退路を絶たれてしまっているが
Aの目には強き光が灯った
ヒュンッ
何処からか弓が飛来した
「走れ！！」
ハクはヨナを抱え走り出す。
A、ヒビキ セイも駆け出した。
「逃げたぞ！捕らえろ！」
背後から兵士達が束になって追いかけて来る
『ハク！ヨナ様を頼むわよ』
ザッ
A達は走る足を止め、追って来る兵士達の
方を振り返った
『足止めするから行って』
「A…絶対戻って来て」
ヨナの懇願がAの耳に届く
大切な人の最後に残る自分の記憶は笑顔の方が
いい。Aは ヨナに微笑んだ
『ヨナ様 生きて下さい。そして、また
会えることを願ってます』
ハクとヨナは目を見開いた
これはまるで____
「A、お前…」
ハクが何かを言い終わる前にAは2人に
背を向けた
追って来る兵士達に刀を振るうA
ヒビキも援護に弓を連続で放ち、セイも
大剣を血で赤く染めていく
「くっそ…」
ハクは自分のやるべきことをやる為に
ヨナを連れて駆け出した
『ヒビキ セイ。貴方達も私に協力する理由
なんて無いわ』
両手に握った刀で兵士達の相手をしながら
二人の霊に声かける。ヒビキやセイも
これ以上巻き込みたくなかった
「私は、とっくの昔に姫様の役にたちたいから側にいるって決めたんだから」
「俺はA様の従者ですし、当たり前の
ことですよ」
Aの側にいる言う二人に胸がいっぱいだ
長い時間過ごして来ても、二人のことを
知らなかったのは自分の方だったらしい
「A」
ふと視線の先にスウォンとケイシュクの姿が
映った
その姿を目にしたAは、ヒビキとセイにかけている術を解く
その瞬間、ヒビキとセイが霊体へと戻った
三人で相手していた兵士達が一斉にAに
集中攻撃の雨に襲われる
「A様！どういうことですか！？」
「姫様！？」
悲痛な叫びにAは、微かに首を横に振った
『人間の姿だと貴方達は霊という存在であっても、同じくケガを負ってしまう！
生き続けること程、辛いことは無いわ！！』
ダンッ
Aは刀を両手に、兵士達を飛び越え
スウォンに空中で刀を振り下ろした
間一髪の所でかわしたスウォン
両者とも距離を取る。
「ゼノは傍観主義なんだけどな」
黄金の髪を持つ青年により、パリンと
大きな音をたて、いくつもの窓ガラスが割れた
「何が起きている！？」
ジュド将軍の慌てた声
城で騒ぎが気取られ始めていた
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深雪 - とても面白かったです！更新頑張ってください！ (2018年6月5日 18時) (
レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
輝夜 - 面白かったです！私パンダアイラブプロデューサーという名前で占ツクに投稿してます。暁風の夢さんのこと応援してます。一緒に頑張りましょう!! (2017年4月29日 12時) (レス) id: 0642b6c808 (このIDを非表示/違反報告)
Pano - 面白かったです！！これから頑張ってください。応援してます！ (2016年9月4日 20時) (レス) id: 6790929056 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - 良かったです！頑張って下さいね！応援しています(*'▽'*) (2016年6月7日 23時) (レス) id: 244a9211b5 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - のあさん» コメントありがとうございました！そう言っていただけると嬉しいです。 (2016年6月7日 23時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小林春樹 | 作成日時：2016年2月27日 23時
