十二: 警告の矢 ページ12
「A様 探しましたよ！あ、ハク将軍も一緒だったんですね」
ヨナの所に戻るためAとハクが廊下を歩いていた所にミンスが駆け寄ってきた。
既に力の効力が切れているからヒビキ達は
霊に戻っている。だから勿論ハク、ミンスには
その姿は見えなくなっている。
ミンスの手には小さな白色の包みが大事そうに抱えられていた。
「悪いが先に姫さん所に行くぞ」
『分かったわ。私も後で行く』
「頼む」と短く返すとハクは廊下の曲がり角を
曲がっていき姿が見えなくなる。
と思いきや、ハクは何故かひょっこりと顔を出した。
「今日は ありがとな」
ニッと笑って告げられたその言葉に何故か胸が温かくなるのだった。
「あ、それでA様が欲しいと言っていらした物が先程 商人から届きましたよ」
『ありがとう!!助かるわミンス』
Aはミンスから包みを割れ物でも触るかのように受け取った。
「いえいえ、A様のお力になれて嬉しい
です」
純粋な優しいミンスの笑顔に、Aは癒されるなぁ‥と頬を緩ませる。
「それでその中身は何ですか?」
『これはね＿＿』
視線を包みに移し話始めた所で不意に視界の隅に入り込む謎の影
怪しげにキラリと光るソレは間違いない＿＿
『ミンス伏せて!!!』
ミンスを庇うように前に出たA
その両側にAを庇うようにヒビキとセイは
構えながら立つ。
ヒュンッ ヒュンッ
何者かによって二回連続放たれた弓矢
目前に迫る其れを、いとも容易く簡単にヒビキとセイは素手で掴み取った。
バキッ 掴んだ衝撃で二つとも弓矢が真っ二つに折れ曲がる。
『さすがね二人とも』
満足げの笑みなAにヒビキとセイは台詞を
分担して当たり前のように返す。
「この程度のこと」「出来て当然だよ」
謎の人影はすぐさま立ち去っていったが2人に
深追いはするなと目で制する。
「あれ、矢にリボンが縛って‥‥」
ミンスの目には飛来した矢が目前で勝手に折れたように映った筈なのだが動じずミンスはリボンをほどいた。
「何か書いてありますね。えっと＿」
"霊華姫 邪魔ヲスルナラ
次ノ満月、闇ニ堕トス"
「気味悪いですね‥‥」
ミンスは顔を強張らせたが、其れの示す意味を
彼以外は "本当の意味" で理解していた
Aは感情を消した声で告げる
『命令よ。ヒビキは"彼"が空都に来てる筈だから合流せよ。セイは周囲の警戒を怠るな』
「了解」
「御意」
次の満月は ヨナ姫の誕生日の日
この偶然が示す答えは一つしか無い
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深雪 - とても面白かったです！更新頑張ってください！ (2018年6月5日 18時) (
レス) id: 9b6ae3d64f (このIDを非表示/違反報告)
輝夜 - 面白かったです！私パンダアイラブプロデューサーという名前で占ツクに投稿してます。暁風の夢さんのこと応援してます。一緒に頑張りましょう!! (2017年4月29日 12時) (レス) id: 0642b6c808 (このIDを非表示/違反報告)
Pano - 面白かったです！！これから頑張ってください。応援してます！ (2016年9月4日 20時) (レス) id: 6790929056 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - 良かったです！頑張って下さいね！応援しています(*'▽'*) (2016年6月7日 23時) (レス) id: 244a9211b5 (このIDを非表示/違反報告)
暁風の夢(プロフ) - のあさん» コメントありがとうございました！そう言っていただけると嬉しいです。 (2016年6月7日 23時) (レス) id: 4565eb4012 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小林春樹 | 作成日時：2016年2月27日 23時
