黒翡翠-あの子の名前は- #2【utit】 (ページ17)

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第64話ページ17

A side

そう言ったはいいものの、このままでは"何について"なのか分からないことに気付く。

私の悪い癖…だ。緊張すると、何かが抜けてしまうことが多々ある。

「そうだな…」

どうやら、今までの会話から分かってくれたようだ。

そう言って、詳しいこと…私の知らないことも教えてくれた。

話がひと段落つくと、電話が鳴った。渉からだ。

まるで、タイミングを見計らっていたかのよう。

『もしもしー』

「今どこ？」

『駅前のおしゃれなカフェ』

『じゃね』

「え、いやえ！？」

なんだか面白い反応だ。またいつかこうやって切ろう。

「うらたくんから？」

『そうですよー』

世間話をしていると、渉が来た。

『見つけるの速かったね』

「ま、まぁ…」

そう声を掛けると苦笑が返ってきた。

「そうそう、今の強さ？はどうなの？」

口を開いた先輩の方へ顔を向ける。

『今は全然です。Cですし』

それに関しては、私もよくわからない。年を重ねるごとに弱くなり、元に戻ったという謎。

「えぇ…なんで？」

それは一番私が聞きたい…

『…あ、そういえば…くろが持ってた黒翡翠って…』

.

誰か私に時間をください。
前の更新から一ヵ月経ってました。申し訳ないです。私もびっくりしました((