第60話 ページ13
A side
その日の昼休み。
「Aさん、あかりさん、○○さん……」
と何人か、ほぼ毎日顔を見ていた、一応、会話をしていた人達とともに、
空き教室に先生に呼び出された。
そこで行われたのは、事実確認ぐらいだった。
しかし、あかり達が認めた後、私は"教室へ戻っておいて"と先生に言われたため、
その後については知らない。が、自習しているなか、怒った声が聞こえてきた。
…つまり、説教か何かされたのだろう。
……この生活は終わった、のだろう。
先輩に会わないとな。
それにしても……最初はあんな態度だったくせに、いじめの証拠見せれば、こんな態度になるとは。
……先生もすごいもんだ。どうでもいいが。
その後も、いじめはなく、平穏な日々が続いた。
少しだけ波が立つこともあったが、それほどではない。
…これで、安心して、くろや、先輩、家族に言えるかな。
「もー、私に言ってくれたらよかったのに。そしたら私だってなんか協力できただろうしさ。第一、親友でしょ？それに」
長く、ありがたい説教はほぼほぼ聞いていない。
しかし、私自身も、少しだけ気付いていた、くろからの心配もなくなったみたいだ。
『先輩、本当にありがとうございました』
「大丈夫。顔も生き生きしてる。よかった」
移動教室から帰る時に、それだけ伝えた。
短かったけど、それで伝わったみたいだった。
「まぁ、なんとかなったのならいいけど…せめて、悩み事とかあったら、くろちゃんに言っておきなさい」
母からの言葉はこれぐらいしか覚えていない、がまぁ…大丈夫だろう。
みんな、ありがとう。
感謝で一杯だよ。
それから、二年生になっても、魔力は上がり続けた。
おかげでCクラスだったが、Sクラスに入ることができた。
二年生がピークだったみたいで、三年生では、二月ごろにはもう、元の、一年生の春ぐらいの状態に戻っていた。
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作者名：玲華 | 作成日時：2020年7月20日 0時
