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第21話 ページ21

you side

『疲れた…』

勉強していた時間については気にしたくもない。

でも、どれだけやっていたのだろう…長時間なのは確か…


「A〜買い物行くわよ〜」

…お。…よし。


『ごめんなさい、お母さん。あの…もっと勉強したいんだけど…』

「あら!偉いわね!それじゃあ一人で行ってくるわね〜」


会話が途切れた直後、まだ言い終わってなかったんだけどな、と呟く。

…母は、思ったより上機嫌になったみたいだ。

もう気持ちが悪い。

そう思ってしまうほど、母の上機嫌になり、高くなった声は不快だ。


それより、急いでATMに行かないと。

財布と携帯ぐらいでいいだろうか…


私は、先のことなんて考えず"急がないと"それだけを考え、玄関を飛び出した。


周りの景色を見ながら、自転車を漕ぐ。

今朝、歌えなかった鼻歌を歌いながらATMのあるスーパーへ向かう。


着いた。ATMには数人並んでいた。

少しだけ遅くなりそうだ。


…しかし、もうすぐATMが使えるという時。

突然。着信音が鳴った。


…私の携帯からじゃない。そう信じた。

いや、信じたかった。


しかし、音は鳴りやまず。

自分の携帯から鳴っている、ということを知る。


…電話を掛けてきたのが母なら。

電話に出ないことに、不信感を抱くだろう。

それに、ここから離れるのにはまだ数分かかる。

一度無視しても、二度目も無視をするのなら…きっと、どこにいるのか疑われる。


出るしかない、か。

出ないといけないのは、嫌だが、疑われるのは更に嫌だ。

画面を確認した。やっぱり。…電話を掛けてきたのは、母だった。


『…もしもし。』

「もしもし。冷蔵庫に玉ねぎあるか確認してくれない?」


その言葉を耳にした瞬間。まずい。そう思った。

どうしよう。それだけが頭の中を駆け巡る。

でも、速く答えなければいけない。


私の記憶を頼りに…えっと…前に冷蔵庫の中を見たのは…


昨日の夜…?


.

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ありがとうございます!

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ちょこ - とてもよかったです!その後話が欲しい! (2021年11月18日 19時) (レス) @page40 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
玲華(プロフ) - 蜜柑さん» ありがとうございます!そうだったんですか!?嬉しいです…本当にありがとうございます…! (2020年7月13日 17時) (レス) id: 3ea7e362ea (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 完結おめでとうございます!この作品、最近見た作品で1番好きで、更新楽しみにしておりました!これからも無理をなさらず、素敵な作品を作っていただきたいです!(`・ω・´)お疲れ様でした! (2020年7月12日 8時) (レス) id: e405411bb6 (このIDを非表示/違反報告)
玲華(プロフ) - きむちさん» ありがとうございます!そう思ってもらえて良かったです。更新頑張ります! (2020年5月5日 16時) (レス) id: 3ea7e362ea (このIDを非表示/違反報告)
きむち - 初コメ失礼致します。とても面白い?です!本当にこの物語の主人公になっている気分で楽しいです!これからも更新頑張ってください!陰ながら応援させていただきます!長文失礼しました! (2020年5月5日 14時) (レス) id: 72534f9fb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:玲華 | 作成日時:2020年4月27日 17時

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