忌み子少女

忌み子１３ ページ14

私は、カルマの家でコーヒーを飲みながら手紙を読んでいた。
村のやつからで一日前に儀式の服を着ていろということ。
これもよくあること。
なぜか儀式の前日からは、儀式の服を着る。
これも四ツ目様の命令。

業「有美子。コーヒーちょうどいい？」

貴方「うん。いつもありがとう。カルマ。」

業「有美子って双子の先ってことは、姉ってことでしょ？下がいるってことだよね。」

貴方「そういう事だけど。私の村は、違っててね。双子の兄弟の順番が。普通は、先に産まれた方を兄、姉。後に産まれた方が弟、妹になるのが当たり前だろう？」

業「そうだね〜。」

貴方「だが私の村は、先に産まれた方を弟、妹になって後に産まれた方を兄、姉となる。私は現代では姉だが村で言えば妹だ。だがそれは、仮の事だから現代に戻るのだが。」

業「じゃあ有美子の場合は、村では妹？」

貴方「残念だが１０歳過ぎた双子が現代になる。」

業「じゃあ姉なんだ。双子って事だから似てるんだよね。」

貴方「私は知らない。産まれてから１回も会ってないから。」

カルマが私の頭を撫でた。

業「可哀想な有美子。名前や苗字を取られてイミゴなんて名前をつけられて暴力されて。辛かったでしょ。大丈夫だよ。今は。俺達がいる。頼ってよ。」

貴方「ありがとう。カルマ。」

その時に目の前にカルマの顔があった。
そして唇に柔らかい感触があった。
離されて私は戸惑った。

業「これ、約束の印だと思って。」

貴方「分かった。」

連絡が来て磯貝だった。
今から会いたいって言われたから外出することにした。

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