一緒に帰ろう ページ30
貴方side
侑「あ、起きるんや...。おはようさん。」
何回か瞬きをして視界が良好になると、私の周りにはテニス部のレギュラーがみんな揃っていた。
鳳「おはよう。」
「おはよう、ございます.......。お揃いでいらして、すみません...。」
あくびをこぼすと目の前に跡部さんが立つ。
跡「どうだ、この部室気に入っただろ？あーん？」
「はい！すごく...！紅茶も美味しかったです！」
私がそういうと跡部さんはからのティーカップを見てニヤリと微笑む。
跡「まぁ、俺様の選んだ家具に紅茶だからな。」
向「滅多に使ってねぇけどな...。顔洗ってくるか？」
「！！そうですね！そうします！」
向日さんにそう言われてハッとする。寝起きで絶対に髪ボサボサじゃん！！！
私が立ち上がって手櫛で軽くといていると日吉くんたちはラケットバッグを持ち始める。
日「じゃ。俺は帰りますので。お疲れ様でした。」
侑「俺らも帰んで、岳人。じゃあなお嬢ちゃん。」
向「おう！ジローもほら、いくぞっ！！」
跡部さんや樺地くん、滝さんもゾロゾロと出ていく。
「さよなら〜！」
みんなを見送るが2人まだ部室にいることに気づく。
長太郎くんと宍戸さん。何か用あるのかな？
2人の方を見ると長太郎くんはなぜかそわそわしている。
「えっと...どうかしましたか？」
宍「あぁ！ちょっと長太郎がな！！
鳳「えっ、し、宍戸さん...！！」
宍戸さんはそれだけ言うと帽子を被り直して出ていってしまった。
「？何〜？」
鳳「その、一緒に帰ったりする人...いる？」
不安げに私を見上げる長太郎くん。顔に心情が浮き出ている。
「ううん、ここじゃまだ友達、長太郎くんしかいないから！」
転校2日目。周りに集まってくる人はいるけど、まだ友達と呼べるほど仲の良い人はいない。
私がそういうと長太郎くんはパッと顔を明るくさせて、更に頬を染める。
鳳「本当？！あ、あのさ、今日一緒に、帰れないかな...！」
「うん！もちろん！！」
長太郎くんのお誘いに私は二つ返事で答える。
友達と帰るの久しぶりだし、楽しみ！！
「あ、でもちょっと待っててね！顔洗ってくる！靴箱行ってて！」
鳳「うん！」
ー部室外のレギュラー陣たちー
日吉と樺地と慈朗以外「(よくやった長太郎！！！)
跡「やるじゃねーの鳳！なぁ、樺地！」
樺「ウス！」
日「...........。」
芥「��」
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作者名：麗花 | 作成日時：2024年3月26日 23時
