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親交 ページ25

ーコートー

私は制服のままコートへと入る。
日吉くんは、芥川先輩と一緒にいるようだ。

「日吉くーん!!!」

私はそんな彼に、名前を呼びながら近づいていく。
私に気づいた日吉くんは、何やら嫌そうな顔をしてこちらを見つめてきた。

日「なんだお前、負けた俺を笑いにでも来たのか?」

え、会って第一声がそれ...?ひねくれすぎじゃない?


「そんなんじゃないよっ!!別に負けたからって関わらない、とかしてほしくないなーって。あとこれ!どうぞ!」

私は日吉くんにクッキーを差し出す。
だけど、日吉くんがそれを受け取ってくれる気配は一向にない。


日「...ここじゃ負けたやつはレギュラーを外される。たとえ仲間内での試合でも、罰はあって当然だ。」

「へー!立海も負けたら、真田さんに鉄拳制裁!ってされてたなぁ。」

氷帝も、そういう決まりがあるんだ...。レギュラーから外されるって、相当心に来るよね...。


日「とにかく、罰は罰だ。俺が決めたことだしな。...早く行けよ。」

突き放すようにそういう日吉くん。
不思議と昨日の長太郎くんと違ってショックには思わない。


「分かった。でも、今日で終わりにしてね!」

私は日吉くんのラケットバッグの横にしれっとクッキーを置いて、その場を去ろうとすると


芥「あ〜、マネージャーだ〜...。おは、よー...。」

ベンチにいる芥川先輩が今にも寝そうな声で呼んできた。


「芥川先輩!おはようございます。」

芥「ちょっとこっち来てくれないかな〜?」

ポンポンと自分の横の空いてるスペースを叩いて、私を呼ぶ芥川先輩。
座れってことかな?

「どうかしました?」

私は芥川先輩のとなりに座る。すると

芥「ありがと〜...。ここ固くて寝にくいんだよね〜...。」

そういって私の膝に頭を置いて、寝てしまった。

「え、え〜と...。」

宍「こいつはいっつも寝てばっかりだが、やるときはやる奴なんだ。ちょっと膝貸してやっててくれ。」

呆れたように笑う宍戸さん。
朝から寝てるのに、レギュラーなんだもん。強いに決まってるか...。

私ははぁ...。と返事をして、芥川先輩に膝を貸す。
ずーっと見ているとなんか赤ちゃんみたいで可愛いな〜、なんて思ってきた。

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作者名:麗花 | 作成日時:2024年3月26日 23時

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