霊幻新隆な日々【モブサイコ100】 (ページ8)

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6話ページ8

あの事件(？)から何日か経った

私はあの日から毎日の様にこの
霊とか相談所に足を運んでいた。
そして、毎日こう言われる。

霊「だぁあかぁあらぁあ！！
なんで毎日来てんだお前！金ならもう
貰ったし、ここに来る意味ねえだろ！」

「うっ、いいじゃないですか来たって！
どうせお客さんいないんだし！」

霊「うっせえ！このピンクパンティ娘！
これから来るんだよこれから！」

「そう言って来た試しがないです！！」

と、ここまで言い合いが出来るくらいには
仲良くなっていた。

この人は、霊幻新隆、28歳独身。彼女なし。
たこ焼きやラーメンをよく好んで食べている。
また、ゴキブリは苦手である。
私と10歳も離れているのに、私とそんなに
変わらない歳なんじゃないかと思うくらい
テンションは同じなのだが……

霊「あのなあ、お前まだ学生なんだろ？
近所の人から俺が未成年連れ込んでるみたいに
噂されたらどうすんだよ…。
警察来んだぞ、警察！！」

「うっ… そ、その時は私が弁解を…」

霊「いやいや、仕事柄信用が大事だからな
そういう沙汰があってからじゃ
遅いんだっての」

とても大人だ、何故かそう思えてしまう。
いや、大人なのだが… こう、合法的な事ではなく
口論というか… 口では絶対勝てないと
言うか… 口先が上手いというか……。

(まるで詐欺師のようだ…)

「じ、じゃあ！モブくんみたいに
私もここでアルバイトします！！」

霊「ダメ」

即答されてしまい最後の頼みの綱も
見事切られてしまった…

「何でですか？！アルバイトとしてなら
毎日来ても、警察来ても、全然大丈夫じゃ
ないですか！法律的には問題ないし！」

霊「あのなあ、俺達は"霊能力"があるから
除霊の仕事が出来るんだ。この俺しかり、
お前も見たろ？モブも除霊が出来る。
お前は何も出来ないだろうが」

こうなったらこの人が
モテない事を利用しよう…！

「洗濯、料理、掃除できますよ」

ピクッと霊幻さんの眉が動いたのを
私は見逃さなかった。

「むさくるしい男しかいないこの事務所に
一輪の花が咲くんですよ？胡散臭さも
晴れるように信頼度上がるとおもいますけど」

霊「一輪の花は言いすぎたな。」

とにかく、効果は抜群だったらしく
めちゃくちゃ考えに考えていた。
そして唸り声が止んだと同時に
ポンッと手を叩く霊幻さんから発せられた
言葉は……

霊「採用」

の、二文字だった。