犯人との遭遇 ページ45
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昨晩の夢のせいで体が心なしか重く感じる。
だが驚いたことに、一体どんな夢を見ていたのか、ほとんど覚えていなかった。
目覚めの瞬間は確かに覚えていて、だからこそ涙を流したはずなのに。
気がついた時には靄がかかった様に記憶が曖昧になっている。
時計を見ると何と11時をまわっている。
学校になんて行く気も湧く筈もなく、再びまだ温もりの残る寝台に横になった。
今日で聖杯戦争が始まってから九日程が経過したが、脱落したのは昨夜のアサシンのみ。
教会から討伐命令の下っているキャスターは相変わらず元気なようで。
ふと脳裏に最近殺された同級生の事を思い出した。
現場で感じたあの妙な魔力、結局その正体は何なのか調べる事も無く今に至ってしまっている。
『どうせなら…今調べにいこう。』
正直調査に意味は無く正体がわかったところで何をする訳でもないが、何もせずぼんやりするのももどかしかった。
違う事を考えていた方が気が紛れる。
私は二度寝しかけていた頭を叩き起こし急いで身支度を済ませ屋敷を出た。
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現場に残っていた魔力は完全に消えてしまっていて、痕跡を調べたくても出来ない状態だった。
((…これでは打つ手がない、か…))
早速壁に直面し、さて帰ろうかと思ったその時、
『……この感じは……！』
普通の魔力よりも明らかに異質な、歪んで濁ったものが近くを通ったのを感じた。
考えるよりも先に足が動き後を追いかける。
魔力が確実に濃くなっていき、近くに犯人がいるのを感じる。
狭い路地を駆け抜け、這いまわる虫やネズミを避けながら暗闇の先へ向かう。
瞬間
『！！』
ﾋｭｯという音と共に頬に鋭い痛みが走る。切りつけられたのだとわかった。
反射的に体を捻り相手に向き合う。
「あれ、避けられちゃった。」
『お前か、犯人は。』
手に持つナイフをおもちゃの様に弄んでいるのは、明るい髪の青年だった。
「犯人？何の？」
『近くで女子高生を切り殺したのはお前だ。』
「酷いなあ、そんな決めつけちゃって………まあ――」
言葉が途切れてから一瞬遅れて青年の体が動いた。
「合ってるんだけどねえ。」
先程と同様に刺すというより切りつける様に動かす腕を、今度はしっかりと掴む。
目を見開く青年をそのまま地面に叩きつけると、男は痛みでうめき声をあげた。
しかし、目を見開いていたのは私もだった。
『…それは、令呪…なのか？』
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カエデ - もう更新は絶望的かもしれませんが、いつまでもお待ちしております😭 (10月8日 14時) (
レス) id: e7e0135c10 (このIDを非表示/違反報告)
指導者は白痴、かかってこいや当局 - まじかよ本当にいいとこで終わってんな、、、 (2021年8月26日 23時) (レス) id: 55ab4f5815 (このIDを非表示/違反報告)
Na Ryu(プロフ) - うそん！！？めっちゃ良いとこで終わってるー！！ (2021年1月4日 9時) (レス) id: e0675e6765 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃちゃん(プロフ) - コメント失礼します。ギルガメッシュが好きでこの小説を読み始めました。続きがものすごく気になります！更新頑張ってください！！ (2020年6月12日 17時) (レス) id: 5728e25ca4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめの - コメント失礼します^o^凄く面白いです！更新頑張って下さい！応援しています！ (2020年4月21日 19時) (レス) id: a922e9fda4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：またたび | 作成日時：2016年6月19日 6時
