唐突な ページ22
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茜色に染め上げられた天空
私はその光景を窓際の席に座りながら眺めている。
普通の人間にとっては凡常なものだが、私にとっては違った。
一般の人間として、女子高校生として、この場にいる事が貴重な体験だった。
視線をずらす。
教室には既に人の姿が無かった。
放課後になり、学生は部活に励むなり帰宅するなりしていた。
『……私も……そろそろ……』
帰路に就くために立ち上がろうとした、その時。
眩い粒子が形を造り始めた。
思わず目を瞑ってから漸く目の前の光景を見る。
ギルガメッシュ。
世界最古の英雄王が気だるげに立っていた。
『……何故出てきたの？まだ誰かに見られるかもしれないのに…』
「……もう良い、飽きた。」
『……飽きたって……ﾊｧ…もういい……』
このギルガメッシュには耐え性が無いのだろうか。
いや、それだけが原因では無いと感じる。
『……ねえ、ギルガメッシュ………』
「…」
返答は無い。
『……私は………おかしいの？』
「…」
また返答は無い。
『……私は、道具だ…』
「…」
そうだ、忘れようとしてしまった。
遠坂家に行くようになってから、人間らしい生き方に憧れてしまった。
私にそんな資格はないのに。
『…おかしい…わかってるはずなのに…』
小さい頃に起こした事件で家庭は崩壊した。
仕方がない、私の持つ力はあまりにも遠すぎた。
『………どうして貴方に…こんな事を話しているのだろうか……』
涙も出ない。
言葉に出せば出すほど、私の心は渇いていく。
『……そうだ、私は……』
道具だ。
そう生きろと命令されているのだ。
道具が意思を持ってはいけないのだ。
『……悪かった、変に取り乱してしまって……』
そう、顔を向けた時
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温かいものが唇に触れた。
視界いっぱいに映る整った美しい顔。
金色の髪が夕日に照らされる、それが本当に――
と思った所で正気に戻った。
((……！？！？！？))
キスをされていた。
しかも割と深いものを。
「…んぅ…っはぁ…」
『…っん…ぅ…』
口づけの合間の吐息が、妙に頭に響く。
自分のもそうだが、ギルガメッシュの声も
その艶っぽい声色に頭が殴られた様な衝撃に襲われる。
何だ、何なのだ
この状況は。
何故私はこの男とキスをしている。
酸欠になり始めた時
相手の胸板を叩いて
漸く解放された。
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カエデ - もう更新は絶望的かもしれませんが、いつまでもお待ちしております😭 (10月8日 14時) (
レス) id: e7e0135c10 (このIDを非表示/違反報告)
指導者は白痴、かかってこいや当局 - まじかよ本当にいいとこで終わってんな、、、 (2021年8月26日 23時) (レス) id: 55ab4f5815 (このIDを非表示/違反報告)
Na Ryu(プロフ) - うそん！！？めっちゃ良いとこで終わってるー！！ (2021年1月4日 9時) (レス) id: e0675e6765 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃちゃん(プロフ) - コメント失礼します。ギルガメッシュが好きでこの小説を読み始めました。続きがものすごく気になります！更新頑張ってください！！ (2020年6月12日 17時) (レス) id: 5728e25ca4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめの - コメント失礼します^o^凄く面白いです！更新頑張って下さい！応援しています！ (2020年4月21日 19時) (レス) id: a922e9fda4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：またたび | 作成日時：2016年6月19日 6時
