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目が覚めた。
暑苦しさから来る息苦しさに、私は開きたくも無い瞼をパチリと開き。そうしてその汗だくな髪の毛をベッドに濡らし乍も起き上がる。気分が頗る悪い。何故こんなにも気分が悪いのか分からないが、そんな私でも唯分かったのは、また今日が来てしまったと云う非情な現実であった。
嗚呼、どうせなら寝たままに死にたかった。
態々この真夏日に部屋のエアコン温度を高く設定したのはその為だ。しかしそれも意味を成さなかったらしい。私はその事実に些か落胆し、その後はもう無駄だからとエアコンの電源を落とした。
「着替えなくっちゃ」
次いで汗によりベタベタとなった寝巻きを見て、私はこの気持ち悪い感覚を長時間も味わい続けるのは厭だと、服を脱ぎ始める。それはまさに今日の始まりを伝える行為で、私はその大嫌いな行為を嫌々終わらせるのだ。また今日が始まった。
自堕落な私は出掛ける準備を遅くに終えて、昼食を食べる時間帯に漸く外へと出た。こうして外に出るのは何分久しぶりで、家から出た瞬間、身体に優しく当たる風が何とも心地よいと感じたのである。だがこの心地よい風さえも、自分が生きていると強く感じてしまう要因の一つ。私としてはその感覚が、辛い以外の何物でもなかった。
そうして辛い感情のままに、特にこれと云った目的意識も無く街へと繰り出せば、真夏だと云うのにも関わらず酷い人の多さで。通りはまるで祭りをしている時の様に賑わっていた。暑苦しい事この上ない。私はふとこれから先、歩かなければならないであろう道を見据えてそう思い。暑苦しいのは朝の一件だけで充分だと本道から道を外れたのだ。
本道から外れれば途端に人の気配は少なくなり。辺りには親子連れの駄々捏ね合い、柄の悪い男達の戯れ、そうしてからこの暑苦しい季節に包帯を至る所に巻いて、だが本人は涼しそうな顔をしている青年の姿のみとなった。
「すみません」
と私がこれから何処に行こうかと、日陰に隠れて携帯の電源を入れた時である。ふと誰かに話し掛けられた。私はその低い様な高い様な聲に吃驚として、視線を上げる。すると其処には先程視界にも映って居た、包帯を身体中に付けている不気味な風貌の青年が居たのだ。
青年は暑苦しい格好をしているにも関わらず、汗一つ掻いて居ない。そんな不思議な様子をする彼に、些か不信感を覚えつつも「はい、何ですか？」と問う。すると彼は途端に笑みを作り上げ、口を開いた。
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夢希 道華(プロフ) - ゆかりさん» コメント下さってありがとうございます！そう言って頂けて、とても嬉しい限りです！占いツクールではもう投稿しない予定なのですが、お暇があれば後書きからサイトを覗いて見てやって下さい。それでは失礼致しますね！ (2018年5月6日 6時) (
レス) id: 9c1c1e423e (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 本格的な小説みたいで良いですね！完結おめでとうございます！ (2018年5月5日 22時) (レス) id: e8168b3b40 (このIDを非表示/違反報告)
夢希 道華(プロフ) - 靴下さん» コメントありがとうございます。完結迄頑張って行く所存ですので、どうぞ最後まで宜しく御願い。 (2017年12月4日 14時) (レス) id: 9c1c1e423e (このIDを非表示/違反報告)
靴下 - 話の流れにわくわくさせられて、面白いです!!! (2017年12月3日 22時) (レス) id: a96084b98f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢希道華 | 作成日時：2017年12月2日 15時
