22人目の賢者の魔法使い3【魔法使いの約束】 (ページ6)

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囚われのノーチェに恋して#11 ページ6

ブラッドリー「心配すんな。何もされてねえよ。四六時中、監視されて、城の中から出られなかったくらいさ。それよりてめえら、今日は頼んだぜ。夕刻までにベネデッタの実を見つけて帰るぞ」

ミチル・賢者様「「はい！」」

ミスラ「ブラッドリー。そのベネデッタの実とやらを見つける手立てはあるんですか？」

ブラッドリー「もちろんあるさ。ベネデッタの樹は、恐ろしい魔物が辺りを縄張りにしてると言われてる。だったら、狂暴な魔法生物が棲んでいる場所を片っ端から当たればいい。北の国ならある程度の土地勘はある上に、ミスラがいれば長距離の移動も一瞬でできるしな。簡単だろ？」

『簡単だけど、効率はかなり悪いね』

ミチル「か、簡単ですかね？」

賢者様「それって、結構危険な感じなんじゃ……」

ミスラ「俺とノワがいて、危険なことなんてないでしょ。ほら、さっさと案内してください」

……なんなんだろうか、謎に信頼されている感

なんかちょっと、違和感があってむず痒い

ブラッドリー「一番近いのはこっちだ。箒ですぐのところだが……。賢者、てめえは俺の箒に乗んな」

ミチル「……人質になった皆さんは大丈夫でしょうか？ミアさんって、すごく強い魔女なんですよね？」

ブラッドリー「間違いねえよ。ミアは強い奴にしか興味がねえ。あいつにとって、弱い魔法使いは路傍の石だ。大抵の奴は相手にされねえよ」

ミチル「……それって、フィガロ先生も？」

ブラッドリー「あ？フィガロ？」

ミチル「言ってたじゃないですか。昔、ミアさんに一目惚れされたって。だから……」

ブラッドリー「知らねえよ。気になるなら本人に聞いたらどうだ？昔はどれだけ男前だったんですかってな」

ミチル「…………。そう、ですね。知りたくなったら、そうします。……フィガロ先生、スノウ様、ネロさん、ムルさん、ラスティカさん……。ボクたち、ベネデッタの実を持って帰ってみせますから。どうか、ご無事で……！」

……なんであそこまでミアはブラッドリーに執着してるんだろう

それが気になって仕方ない

だって、私が昔ミアに相談した時も……

ミスラ「ちょっと」

『！……何？』

ミスラ「何ぼーっとしてるんですか。しっかりしてください」

『ごめんごめん』

もう考えるのは放棄しようかな、ほんと

考えるだけ無駄だ

考えたとこでミアの思考が分かるわけでもないし