120話 ページ47
フィガロ「……ノワ、落ち着いた?」
『……うん』
フィガロ「よし。これから医学について、俺が教えられることは全て教えてあげるよ」
『本当に?』
フィガロ「嘘つかないよ。こんなことで」
『ありがとう。フィガロ先生』
フィガロ「ははっ。ノワからフィガロ先生って言われるなんて新鮮だなあ。じゃあ……ちょっと待ってて」
なんだ、急に本棚探り出したけど
何を探してるんだろう
フィガロ「……お待たせ。はい、これ」
『ちょっ……重っ、分厚っ』
フィガロ「そりゃあ医学について書いてあるものだからね。まずは、基礎医学から学んでいこう。……そういや、ノワは薬理学には精通していたよね」
『まあ、薬屋やってたからね』
フィガロ「でも、知らないこともあるかもしれないから、薬理学ももう一度勉強していこうか」
『わかった』
フィガロ「とりあえず、教えるのは明日からにしよう。今日は、時間がある時にその医学書に目を通しておいて」
『わかった。じゃあ、とりあえず明日からよろしくね。フィガロ先生』
フィガロ「……ねえ、そのフィガロ先生っていうの楽しんでない?」
『楽しんでないよ?じゃあね』
フィガロ「うん、また」
さて、早速部屋に戻って目を通そうかな
出来れば半年ぐらいでフィガロの補助ぐらいはできるようになりたいけど、さすがに無理かな
──数日後
─談話室
『…………』
賢者様「……ノワ?」
『…………』
賢者様「ノワー?……寝てる?」
スノウ「おや、ノワちゃん寝てしもうたか」
フィガロ「最近熱心に勉強してくれてるみたいですからね」
ホワイト「おっと……。……この寄りかかられる感覚、久しぶりじゃな」
賢者様「そういえば、ノワ、医学について勉強し始めたんですよね」
フィガロ「そうそう。フィガロ先生の代わりにいつかなれるようにって」
賢者様「そうなんですね。……すごいですね、ノワは」
スノウ「ノワは昔から努力家じゃったからな。同時に可哀想な子じゃ」
賢者様「え?どういうことですか……?」
スノウ「確か、賢者ちゃんはノワから生い立ちは聞いておったな?」
賢者様「はい。赤ちゃんの時に親に氷の街に捨てられて、それをスノウとホワイトに拾われて、育てられたと」
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作者名:紅玲 | 作成日時:2024年2月15日 1時