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114話 ページ41

バイオレット「……北の魔女は、誰かに仇討ちを頼んだりしないわ」


絵の中のスノウ「失礼した、誇り高き魔女よ。ひとりで逝くといい」


バイオレット「……ふふ……。……ッ、……うぅ……ッ。あああ……ッ」


フィガロ「あーあ、かわいそうに……。ミスラ、空間の扉を開けてくれ。カインとミチルのことは任せて」


ミスラ「俺が行った方が早くないですか」


フィガロ「ミチルが重症だった時、おまえじゃミチルを治せない」


ミスラ「…………」










そういや……今って医学に精通してるのフィガロだけだよな








仮にフィガロがいなくなった時、誰が代わりになるんだろう


…………私が、なればいいのか













フィガロ「言わせるなよ、ミスラ。海の悪魔、リヴァイアサンは、オズかおまえ、ノワにくらいしか倒せない。ノワは救援に向かうと言っているし、今はおまえだけだ、ミスラ。頼りにしてるよ」


ミスラ「わかりました。あなたも行くんですね、ノワ」


『うん。シノとヒースが頑張ってくれてるみたいだけど、さすがに心配だし、何よりミチルとリケはまだ幼いから』


ミスラ「……ミチルのこと、頼みましたよ」


『任せて』


フィガロ「リヴァイアサンを封じる道具を向こうで用意してもらっているはずだ。準備するのに、もう少しかかるだろう。扉を開いたら、道具をミスラに預けて、俺とルチル、ノワは城に移動する」


ミスラ「ルチルを連れて行くんですか?」


フィガロ「重症が何人いるかわからない。助手がいる」


ミスラ「…………」











ミスラ、自分の目の届く範囲に守るべき対象がいないのが不安なんだろうな






まあ、仕方ないよね













ルチル「大丈夫です、ミスラさん!私も、ミチルも、無事でいます。ミスラさんをひとりにしません」


ミスラ「は?別にそんな心配してませんよ。俺は俺の魔力を心配してるだけです」


ルチル「わ、わかっていますけど……」


ミスラ「…………。ルチル。無事でいてください」


ルチル「はい!」


絵の中のスノウ「フィガロちゃんとノワちゃんも無事で……」


絵の中のホワイト「無事でいてね」


フィガロ「ついでみたいに、乗っからないでください。まったく……」


『余程のことがない限りは私もフィガロも大丈夫でしょ』










何より私が重症になったりしたら、それこそ笑い者になる






それはプライドが許さない

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作者名:紅玲 | 作成日時:2024年2月15日 1時

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