囚われのノーチェに恋して#10 ページ5
ブラッドリー「あんたがそのつもりなら、俺にも考えがある」
─カチャ
おっと、だいぶ大きな賭けに出たな
賢者様・ミチル「「な……！？」」
ネロ「おいっ……！」
ミア「……なんのつもりだ」
ブラッドリー「あんたは自分の手で俺を殺したがってただろ？だが、賭けに乗らねえなら、このまま撃つ。あんたは目の前で、狙っていた獲物を逃すことになるぜ」
ミア「……ッ」
『…………』
ミアは呑み込むのかな、これ
まあ、目の前で獲物を逃すのは魔法使いからすれば、屈辱的だしね
ミスラ「は……？あなたは、自分から石になるつもりですか？」
ムル「さすがブラッド。ギャンブラーだね！」
ネロ「ブラッド……！てめえ、そういうのは──」
ミア「わかった」
ミチル「え……！」
ブラッドリー「…………」
ミア「貴様の提案に乗ってやる。だから、その銃を下ろせ。……それで？私と一体どんな賭けをするというのだ」
ブラッドリー「内容はなんだっていい。こっちの提案を呑んでもらったからな。どんな賭けにするかは、あんたに任せるよ」
ミア「……その言葉、後で後悔しても遅いぞ」
ブラッドリー「ふん。そんな小せえ男じゃねえさ」
ミア「…………。なら、ベネデッタの実を……」
ブラッドリー「ベネデッタ？」
ミア「ああ。ベネデッタの実を見つけ、私のもとへ持ってこい」
やっぱり面倒なことになった
なかなか見つからないんだよな。あの樹
ミチル・賢者様「「……それって……」」
ミア「猶予は太陽が夕陽に変わるまで。それまでに見つけられなければ、私の勝ちだ。ただし、ここに質を置いていけ。ブラッドリー、貴様が勝負を放棄したならば、その者どもを殺す」
スノウ・フィガロ「「え」」
ムル・ラスティカ「「わお」」
ミスラ「まだるっこしいですね。殺して終わりで良くないですか？」
『まあ、もう少し待ちなって』
ミチル・ネロ・賢者様「「「…………」」」
ブラッドリー「……わかった。いいだろう。勝負といこうぜ、ミア」
ミスラ「《アルシム》」
─雪原
ブラッドリー「はー……。久方ぶりの外だぜ」
賢者様「ブラッドリー、無事で本当によかったです」
ミチル「ボクたちが来るまで、ミアさんに攻撃されたりしませんでしたか？」
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作者名：紅玲
| 作成日時：2024年2月15日 1時
