110話 ページ37
『まあ、私も苦手なことはないからね。むしろ、得意、かな？』
フィガロ「じゃあ、ひと泳ぎしようか」
─数分後
バイオレット「行け！海の魔王よ……！」
ミスラ「《アルシム》」
『《ルナ・ルーキス》』
フィガロ「《ポッシデオ》おいで、ミスラ、ノワ。３方向から挟撃しよう」
『はいはい』
ミスラ「指図しないでください」
─ザバーン……
フィガロ「ありゃ。別の水辺に移動したな。……っ、ミスラ……！止めなさい、俺に刺さる！」
『っ……私にも刺さるから……！』
ミスラ「……っ、ぷはっ……っ！こっちの台詞ですよ！竜巻に吸い上げられかけるし、横から刺されそうになったんですけど！」
ルチル「大丈夫ですか、三人とも！？リヴィは一体……」
絵の中のスノウ「別の水辺に移動したのじゃ。リヴァイアサンを魔法陣に閉じ込めねば、無限に移動を繰り返す」
絵の中のホワイト「グランヴェル城に戻ったのかもしれん。ミスラ、急いで空間を……」
フィガロ「いや、ここに戻ってきますよ。あの娘が言っていた通り、大海原の方がリヴィには有利です。ここで俺たちをしとめて、二度と邪魔されたくないはずだ」
まあ、確かに
そのうち戻ってくるでしょ
その間に少し休もう、泳ぐのは体力がいる
絵の中のホワイト「なるほどな。しかし、良かったのか。フィガロや」
フィガロ「何がです？…………。あっ……！」
ルチル「フィガロ先生……。ミスラさんやノワさんと同じくらい強いんですね。すごいです……！」
フィガロ「ええと……」
ミスラ「同じくらいじゃないですよ。俺とノワの方が格上です」
『ん？ああ、うん』
ミスラなりに助け舟出した？もしかして
それともただ単純に同じと言われるのが癪だから？
どっちでもいいや
フィガロ「そうそう。全然上、全然上」
ミスラ「道楽なんでしょう？あなたの遊びにルチルもミチルもつきあってるわけだ。こんな時にも」
フィガロ「…………」
『ミスラ』
ルチル「道楽……？遊びってなんのことですか？」
フィガロ「……ええと……」
ミスラ「…………！」
『フィガロ、それは後で。もう戻ってきた』
絵の中のスノウ「リヴァイアサンが、再び戻ってきたようじゃ！」
絵の中のホワイト「あの娘も！」
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作者名：紅玲
| 作成日時：2024年2月15日 1時
