109話 ページ36
『……《ルナ・ルーキス》』
よし、こっち向いたな
『そう、そのまま』
ルチル「ノワさん……!?」
フィガロ「ノワ、そのままミスラの方へ!」
『分かってる』
まあまあ動き早いな、リヴァイアサン
さて、もう少しだ
ルチル「ミスラさん……!」
ミスラ「……ルチル!」
フィガロ「そのまま、扉を開いてて……!リヴィを海まで連れて行く!そこでケリを付けよう!ノワ、もう少し惹き付けておいて!」
『なんでミスラもフィガロも人遣いが荒いのかな……っ!』
ミスラ「リヴィ?まあいいか。お任せしま……。……ちょっと待ってください!!ルチルは置いていってくださいよ、フィガロ……!」
ルチル「大丈夫です、ミスラさん!任せてください!リヴィ、こっち……!」
ミスラ「嘘でしょ……」
フィガロ「心配なら、ミスラも来てよ!泳ぎは得意だっただろう?扉に飛び込むよ、ルチル!息を止めて!」
ルチル「はい……!」
─ザパッ……
ん、どこが地上だ
……!腕が掴まれた
フィガロ「大丈夫?ノワ」
『大丈夫。……あれ、ルチルは?』
ミスラ「……!……」
ルチル「……っ、ぷはっ……!けほけほけほ……っ」
フィガロ「大丈夫、ルチル!?ミスラ、それ、ルチルの足だよ!俺がしたみたいに腕を持ってやって!」
ミスラ「足だっていいですよ……。良かった……。無事で……」
ルチル「けほけほけほ……っ。すみませ……。心配かけ……。……ごぼぼぼぼ……っ」
『ちょっ、溺れてるって、ルチル』
フィガロ「逆さ吊りは止めなさいってば!顔浸かってる……!」
死んじゃうよ、ルチル
ルチルはあまり泳ぎ得意じゃないのかもな
スノウ「見よ……!」
ホワイト「リヴァイアサンじゃ……!」
ルチル「…………。……おっきい……。……故郷の岩山くらいある……。まるで、神様みたい……」
ミスラ「ふん……。ただ、大きいだけですよ」
バイオレット「わざわざ、この子の力が最大限発揮できる海に来るなんて……。なにを考えているのかしら」
フィガロ「仕方ないさ。あのお城がぶっ壊れたら悲しむ子がいるんだ。それに、水遊びが得意なのは俺も同じだよ」
ミスラ「俺もですよ。湖畔育ちなんでね」
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作者名:紅玲 | 作成日時:2024年2月15日 1時