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107話 ページ34

ルチル「…………!池の側の中庭に、人影が……!?」


ミスラ「ノワ、あいつ止められませんか?」


『止めるって……。出来ても長く持たないよ』


フィガロ「少しでいいから時間を稼いで」


『わかったよ、《ルナ・ルーキス》』












─ピタッ










紫の瞳の魔女「っ……貴様……!!」


フィガロ「今のうちだ、ミスラ、急いで……!」


ミスラ「……っ、やってます……!」









もうそろ解けそうな雰囲気が……












『……ちっ……もう解けた。ミスラ、なるべく早く!止められても10秒だから!』


ルチル「……池の側に誰かいるみたいです!空間の扉が広がりきるまで、私が囮になります!」


ミスラ・フィガロ・ノワ「「『ちょっ……!』」」


ルチル「ミスラさん、頼みます……!」


ミスラ「あっ、ちょっ……!フィガロ、ルチルを追ってください!」


フィガロ「もちろん、追いかけるけど、あの子の箒のスピードに追いつくのはひと仕事だな。守るので精一杯だよ!大技は出せないしね!」


ミスラ「どうして!?」


フィガロ「北出身のことを隠してるから」


ミスラ「なんのために」


フィガロ「色々事情はあるんだけど、一言で言えば、道楽だ」


ミスラ「クッッ……ソどうでもいいんですけど……」












だよね、私もどうでもいいと思うもん









ミスラはルチルに何かあれば、結構やばいことになるからな













絵の中のスノウ「ミスラちゃん、扉ちっちゃくなってる!」


絵の中のホワイト「気を抜かないでミスラちゃん!!」


ミスラ「…………っ、《アルシム》」


絵の中のスノウ・ホワイト「「わあ!すごーい!!」」


フィガロ「その三倍は大きな扉を頼むよ!頑張れ、ミスラ。オズなら三秒で開いたよ」


『…………』


ミスラ「ちっ……。本当に腹の立つ男だな」











そりゃあオズなら開くでしょ……






逆にオズも時間かかってたら、それこそ問題だよ














フィガロ「はは……。じゃあ、この絵、脇に挟んでおくから。何かの時に役に立つかも」


絵の中のスノウ「ミスラちゃん、ちょっと脇の下お邪魔するね」


絵の中のホワイト「我らここで仲睦まじくしておるのでお構いなく」


ミスラ「ちょっと、なんか、落ち着かないんですけど……」


絵の中のスノウ「ああ、ほら!また空間の扉が小さく……!」


絵の中のホワイト「頑張れ、ミスラちゃん……!」

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作者名:紅玲 | 作成日時:2024年2月15日 1時

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