22人目の賢者の魔法使い3【魔法使いの約束】 (ページ31)

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105話ページ31

──夕方

スノウ「思い出した！」

ホワイト「思い出したぞ！」

シャイロック「何を思い出されたのです？魔獣を操ることに長けた魔法使いですか？」

スノウ「その通りじゃ」

ホワイト「今日一日、調べ物に費やしとった時間は無駄ではなかったということじゃ」

『それで、思い出したことの詳細は？』

ムル「思い出したことって、いいこと？悪いこと？」

スノウ「そなたにとっては悪いことかもしれんのう」

ムルにとっては悪いこと……？

何かまた恨みを買ってたのか、もしかして

ホワイト「オヴィシウスじゃ。闇の人形遣い」

スノウ「愛玩人形で魔物を魅了して操る魔術師じゃ」

シャイロック「オヴィシウス……。神酒の歓楽街で名前を聞いたことがあります」

ムル「人気者？」

シャイロック「どちらかと言えば、あなたへの評価に似た……」

ムル「嫌われ者だ！」

『……なんで自覚があるの』

やっぱ西の魔法使いはよくわかんないな

調子が狂いそう

スノウ「昔、死にかけたオヴィシウスを助けたのじゃ」

ホワイト「恋人との別れを嘆いている様子じゃった。故に、予言を授けてやったのじゃ」

シャイロック「予言……？」

スノウ・ホワイト「「今から我らの告げる場所で３３３年の眠りについておれば、勝機を手にする。そなたの望みを叶えうる魔道具、もしくは、媒介が与えられるじゃろう。我らの予言は決して外れん」」

『はぁ……』

その予言の先が今ってことね

ムルが仮に恨みを買ってたとして、スノウとホワイトが予言を与えてなければこんなことにはなってないんじゃ……

ムル「その場所っていうのは？」

スノウ・ホワイト「「オズの爪痕じゃ」」

シャイロック「そこでオズの血などの媒介を手にしたのかもしれませんね……」

『……もしかして、各地に現れた魔女ってオズが媒介になった人形じゃないの？』

スノウ「恐らくそうじゃろうな」

ホワイト「所詮は人形じゃからな。何かの犠牲に使われるじゃろうな、恐らく」

これはまた……さらに面倒なことになってきたぞ

最近こういうこと続きすぎじゃない？

ムル「魔獣を操れる上に、最強の媒介を手にした魔法使い！わくわくしちゃう！おまけにもうじき、夜が来る！双子は絵の中で、オズは魔法が使えない！」