97話 ページ23
『……へえー？』
ミスラ「殺しますよ」
行き倒れの旅人「ぐえ……っ」
ブラッドリー「こらこら、首を掴むな！」
私もミスラも勝てっこない……ねえ？
そんな魔女、会ってみたいもんだけど
行き倒れの旅人「……っ、び、びっくりした！急に何をするんですか！？」
ブラッドリー「魔女より格下呼ばわりするからさ」
行き倒れの旅人「え？」
ブラッドリー「こいつがミスラで、そっちがノワだ」
行き倒れの旅人「な……！？その姿を見たものは、生きていられないと言われる……！？」
『あれ、初耳なんだけど』
ミスラ「そうなんですか？じゃあ、あなた死にます？」
行き倒れの旅人「…………！あぁ……、もうだめだ……」
ブラッドリー「おっと、気を失っちまった。まったく、運ぶ手間が増えたじゃねえか……」
ミスラ「俺よりも強い魔女？ふん、面白い。探し出して、相手してやりますよ」
『…………』
……でも、夢の森にそんな強い魔女いた記憶がないんだよな
場所の記憶を見てみよう
ブラッドリー「いじめてやるな。どうせ、そいつがおっかながって、大げさに記憶してるだけさ」
ミスラ「違ったら？」
ブラッドリー「そんな魔女、惚れちまう」
『…………紫の瞳とチョーカー』
ミスラ「は？」
ブラッドリー「その魔女か？」
『うん。その旅人が見てるのは間違いない。ここを通ってる。なんなら、その魔女が通ったせいでその人は気を失ってる』
ミスラ「見たことないですね。ブラッドリーはあります？」
ブラッドリー「ねえな」
ミスラ・ブラッドリー・ノワ「「『…………！？』」」
なんだ、急に
辺りが暗くなった
それに……知らない気配がひとつ……
ブラッドリー「何が起きた！？」
ミスラ「夢の森の主の方……。オーエンたちのいる方からだ。急ぎましょう」
─夢の森の主の近く
ミスラ「オーエン！」
オーエン「ミスラ……」
ブラッドリー「どうだ、ノワ。おまえが見たやつか？これ」
『そう、こいつ。紫の瞳にチョーカー。特徴がまったく一緒』
紫の瞳の娘「ちっ……。人が多い」
オーエン「逃げる気？」
ミスラ「逃がすものですか。《アルシ……》」
オーエン「手を出すな。僕の獲物だ。《クーレ・メミ……》」
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作者名：紅玲
| 作成日時：2024年2月15日 1時
