囚われのノーチェに恋して#24 ページ19
ミチル「恐ろしいって言われる魔物の正体を、自分の頭で突き止められて、ブラッドリーさんとミスラさん、ノワさんにも褒めてもらえて……。強い魔法使いにしか興味がないってミアさんにも、名前を覚えてもらえました。
とにかく今日は、なんだかボクのことを認めてもらえた気がして……ボクも、ボクのことを認められる気がして嬉しくって」
フィガロの方に視線やったな
まあ、先生には褒めてもらいたいよね。多分
ミチル「フィガロ先生にも……、ボク、こんなに頑張ったんですよって、伝えたいな」
ミスラ「言ってきたら、いいじゃないですか」
ミチル「そうなんですけど。ちょっと、言いづらくて……」
ミスラ「どうして」
ミチル「……勝手に新しい呪文を使っちゃったり、北の魔法使いのミスラさんとブラッドリーさんとノワさんを先生役みたいにしてしまったり……。フィガロ先生に内緒で、少し、悪いことをしてしまった気がして。無理はしないようにって言われてたのに、それも守れなかったですし」
『……気にしすぎ。フィガロは別にミチルが悪いことしたとは一切思わないよ。細かいことは気にしてないから。あの人』
ミスラ「ミスラさんの方が良かったって言ってやればいいですよ。俺が言いましょうか」
ミチル「そ、そういうことじゃないんですけど……」
相変わらずミスラはミチルを振り回すのが得意だよね
ミチルが振り回されやすいのかもしれないけど
発言を真に受けるから
ミチル「賢者様は、どうすればいいと思いますか？」
賢者様「私ですか？うーん、それは……。……ミチルが『頑張れたな』って思うことは、きっとフィガロも聞きたいと思いますよ。それに、フィガロの方も、『頑張ったね、ミチル』って伝えたいんじゃないかなって思います。
だって、フィガロはミチルの大切な先生じゃないですか。先生は、つい心配しちゃうこともあるけど……。ミチルができるようになったこと、知りたいはずです。きっと笑顔で、聞いてくれますよ」
ミチル「そ、そうでしょうか。大丈夫かな……」
賢者様「大丈夫ですよ！それに、もしも正直に伝えたことで怒られたりしたら、その場にいて止めなかった私も一緒に怒られます！」
賢者様……すごいな
わざわざ自分も怒られるからって言うなんて
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作者名：紅玲
| 作成日時：2024年2月15日 1時
