囚われのノーチェに恋して#23 ページ18
ミア「……ノワ」
『……何？』
ミア「貴様が以前言っていた恋とは、このように心を乱すものだったのだな。……前はきつく当たって、済まなかった」
『謝らないでよ。今はもう……忘れた、からさ』
今は逆に、ミアの気持ちに寄り添うことができないから
ただ、あの感覚は……何物にも代えがたい感覚だったなとは思う
ミスラ「……あなたも、恋していたんですか」
ブラッドリー「一体いつ……」
『さあ。いつだったか忘れたけど、何百年も前だよ』
ミスラ「……一体誰にですか？」
ミア「……ミ……」
『ミア、言わなくていいよ』
ミア「……そうか」
ミスラ「どうして言わないんです？」
『……さあ？』
ミスラ「…………」
なぜこうも相手を知りたがるんだ
私がかつて恋したのは……今の目の前にいる、ミスラだっていうのに
押し殺した結果今はもう、何も感じなくなってしまったけど
ネロ「……ベネデッタの実だ。悪いが、あいつを返してもらえるか」
ミア「…………。……ああ、私の負けだ。…………。──勝負はついた。勝者である貴様らには、私ができうる最良のもてなしをしてやろう」
──数十分後
スノウ「主は不在じゃが、遠慮なく楽しませてもらうとしよう」
賢者様「じゃあ、ブラッドリーが無事魔法舎に戻ってくることを祝って……」
ムル・ミチル・ラスティカ「「「かんぱーい！」」」
賢者様「すごいなあ。どの料理も豪華で、どれから頂こうか迷っちゃいます」
ミチル「賢者様、見てください。このお肉、とっても美味しそうですよ！」
賢者様「わっ、本当だ。じゃあ、まずそれを……」
ミチル「ミスラさんとノワさんもどうですか？ボク、取ってあげます」
『ありがとう。ミチル』
ミスラ「いただきます。皿ごと渡してくれてもいいですよ」
ミチル「みんなが食べるんですから、全部はダメですよ。代わりに、キッシュもつけてあげますね。一番大きいやつを！」
やけに積極的だな、ミチル
やっぱりさっき、ミアにああ言ってもらえたのが嬉しかったのか？
ミスラ「……あなた、さっきからご機嫌ですね。何かいいことでもあったんですか？」
ミチル「えへへ。それはもう！」
囚われのノーチェに恋して#24→←囚われのノーチェに恋して#22
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅玲
| 作成日時：2024年2月15日 1時
