囚われのノーチェに恋して#16 ページ11
ブラッドリー「おい、ミスラ！ノワ！どうだ、霧の具合は？」
ミスラ「毒ですね。かなり濃いです。これ、ミチルと賢者様は浴びたら死にますよ」
『近くには降りてこない方がいいね。少し吸っただけでもかなり影響出るはずだから』
賢者様「死っ……！？あ、危ないとこだった……！ありがとうございます。ブラッドリー、サクちゃん。ミチルも、大丈夫ですか？」
ミチル「は、はい！ブラッドリーさんが飛べって言ってくれたから……避けられました！ひとりで！」
ブラッドリー「風上に降りるぞ。ついて来い、ちっちゃいの」
ミチル「わかりました！」
ブラッドリー「《アドノポテンスム》結界を張っておいた。ミスラとノワが相手してるが、念のためにな」
さて、こっからどうするかなあ
ブラッドリー「ミスラ！ノワ！いまからこいつを鍛えるぞ！てめえらはそのまま百数えて、氷の槍で戦い続けろ！」
『はいはい』
ミスラ「俺に指図しないでください。……でもまあ、その人に力をつけさせるのは賛成ですね。いいでしょう。その案乗ってやります」
─数秒後
ミチル「あった！前にたくさん練習したし、これならボクでも……。《スキン……》、《オルトニク・セアシスピルチェ》！」
ブラッドリー「へえ」
ミチル「ああ……！」
いいね、一歩前進した
ただ、全然当たってないな
ミチル「《オルトニク・セアシスピルチェ》！《オルトニク・セアシスピルチェ》……！はあ……はあ……。あ、当たらない。風が強くて……」
ブラッドリー「降参か？」
ミチル「っ、大丈夫です！ボクにやらせてください。これはボクじゃないと、きっとダメなんです」
『ミチル。強く思い描いて。石がこいつに当たる場面を』
ミチル「！……《オルトニク・セアシスピルチェ》……！」
賢者様「あっ、当たる……！えっ！？い、いまのって……」
ミチル「……小さな蛇の尻尾……！ブラッドリーさん！これは大蛇じゃありません！小さな、毒蛇の集まりなんじゃないでしょうか！？」
お、気づいた
こっから私たちにどう指示するか
ブラッドリー「……なるほどな。それで、どうする？」
ミチル「小さな蛇たちがそれぞれ、毒の霧を吐き出したり、ミスラさんとノワさんの攻撃を避けているんだとしたら……」
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作者名：紅玲
| 作成日時：2024年2月15日 1時
