22人目の賢者の魔法使い2【魔法使いの約束】 (ページ43)

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92話ページ43

『その歌を聞く人たちの特徴は？』

賢者様「若い男女らしいです」

『……なるほど』

スノウ「おや、検討がついたのか？ノワよ」

ホワイト「何か分かったようじゃな」

『んー、まあ、何となく』

大分大昔に私が封印した魔物だな、多分

さすがにあの封印の仕方じゃ甘かったのか

オーエン「なら、もうノワに任せて帰ろうよ」

ミスラ「そうですね。俺も眠い上にめんどうくさいですし」

ブラッドリー「だな。こいついりゃ、大丈夫だろ」

『帰ったらどうなるか分かってる？』

スノウ「おお、怖いの。ノワ」

ホワイト「魔法が1日使えなくなっちゃうかもしれんのう」

オーエン「…………」

ミスラ「…………」

ブラッドリー「…………」

『さあ、どうする？』

おお、めっちゃ考えてる

まあ、前回があるから来ないわけがないと思うけど

ミスラ「はあ……。行きますよ」

『そうだよね』

オーエン「……魔法封じられたら不便だしね」

ブラッドリー「前の任務で思い知ったしな……」

賢者様「みなさん、ノワに何したんですか……」

スノウ「賢者が来る前の任務で余計なことをしたんじゃ」

ホワイト「そしたら、ノワが3人の魔法を封じちゃってのう」

『ほら、さっさと行くよ』

─雪華の森

ミスラ「久しぶりに来ましたね、ここ」

オーエン「ちょっと落ち着く」

『……違うな』

ブラッドリー「あ？何がだよ」

『空気の淀みが違う』

賢者様「というと……？」

『空気の流れ方がおかしくなってるっていうことです』

ホワイト「そろそろ我らに教えてくれてもいいんじゃないの？ノワちゃん」

スノウ「教えてくれないと動けないぞ、ノワちゃん」

……検討違いってことはないよね、さすがに

間違いなくあいつのはずなんだけど……

『……多分、モルスは私がかなり昔に封印した魔物の正体だと思う。そいつはターゲットに定めた人間を歌声で誘惑して、警戒心をなくさせる。その後数人を一気にあの世へ連れて行って、魂を食う』

賢者様「魂を……」

ミスラ「でも、あなたが封じたのならそう簡単には出てこないでしょう」

『まあ……あくまで簡易的な封じ方だったから仕方ないんじゃない。元々はここにいる全員でやらないといけないくらいの魔物だったし』