54話 ページ5
クロエ「…………っ、ありがとう、アーサー……!……ああ、夢みたいだ……。ラスティカ、あっちを見に行こう!あ!あっちの方も!」
ラスティカ「あはは。いいよ。礼を申し上げます。アーサー王子」
アーサー「こちらこそ」
クロエ「早く、早く!」
ラスティカ「待って。引っ張らないでくれ」
クロエ、テンション上がってるなあ
アーサー「はは……。みなも遠慮なく楽しんでいってくれ。魔法使いは人と、人は魔法使いと、ゆっくりお喋りするといい。今夜は人と魔法使いの、記念すべき合コン……」
賢者様「あ、アーサー!合コンはこの場ではちょっと……!」
アーサー「そうか?記念すべき、出会いを祝う宴なのだから。それでは、乾杯!」
ムル「乾杯!」
シャイロック「乾杯。去年よりはいいシャンパンですね」
ムル「それっていいこと?」
シャイロック「とても」
……確かに、このシャンパンは去年よりは美味しいかも
やっぱり王子であるアーサーが賢者の魔法使いに選ばれたからか?
まあどっちでもいいんだけど
──数十分後
中央の国の人「王弟殿下だ!」
中央の国の人「ヴィンセント王弟殿下がいらっしゃったぞ!」
アーサー「……叔父上……」
カイン「国王陛下の弟君のヴィンセント王弟殿下。アーサー殿下の叔父にあたる人だ。俺には見えないが、あんたには見えるだろう?」
賢者様「はい……。みなが頭を下げている方がいます。多分、あの方だと……」
カイン「国王陛下は病気がちで、アーサー王子が戻ってくるまでは、あの方が政務を取り仕切っていたんだ。冷徹な合理主義者で、才能のある者には寛容だが、落ちこぼれや無能者にはとことん厳しい。魔法なんて、あやふやなものよりも、確実に制御出来る、魔法科学の力を好まれる」
賢者様「魔法科学?」
シャイロック「西の国から生まれた、美意識の欠片もない、灰色の技術ですよ。マナ石を原動力にして、科学道具で魔法を生み出すのです」
賢者様「なら、人も魔法を使えるんですか?」
シャイロック「ええ。何も犠牲を払わずに。心も体も使わずに、快適だけを生み出すなんて、一体そこに、何の快楽があるのでしょう」
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佐倉紗南 - 続きを早く見たいです! (1月23日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - 続きを早く見たいです! (1月22日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - 続きを早く見たいです! (1月21日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - すごく良かったです!更新頑張ってぐださい!楽しみに待ってます! (12月29日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - 続編おめでとうございます!続きを早く見たいです! (12月27日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅玲 | 作成日時:2023年12月24日 21時