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89話 ページ40

賢者様「……そのご両親のこと、恨んでいますか?」


『いいえ。これっぽっちも。そもそも記憶のない人間を恨み続けるなんて、時間の無駄ですし。多分、恨む価値もないような人間だったんでしょう』


賢者様「……そうですか……。何だか、お話しづらいであろうことをお聞きしてしまって、すみません」


『いえ。全然。記憶がないんで、話しづらいも何もないですし』


賢者様「……ノワって、少し人間嫌いなところがチラホラありますよね」


『……まあ。……好きになる努力はしたことあるんですけどね』













実際人間なんて、ただ惨いだけの生き物だって知ってるから









賢者様は別としても、この世界の人間のことは好きにはなれない












賢者様「……私はノワらしくて、そういうのいいと思いますよ」


『!……そうですか』


賢者様「別に無理に好きになる必要もないでしょうし。何より魔法使いって心で魔法を使うんですよね?なら、その心は自然体である方がいいんじゃないかなと思うので」


『……ええ』


賢者様「……よし、これくらいでいいかな。質問に答えていただいてありがとうございました!失礼しますね!」


『いえ。お部屋までお送りしましょうか』


賢者様「いえ、大丈夫です!では、おやすみなさい!」


『おやすみなさい、良い夢を』











今まで生きてきた中で初めて自然体でいいって言われた気がするな





人間にあんな風に言われたことなかったもんな












『はあ……ほんと、調子狂うよ……』










寝れそうにもないし……キッチン行って、少し晩酌でもしようかな










─食堂










『……はあ……』


「おや、珍しいお方」


『……シャイロック』


シャイロック「珍しいですね。こんな時間に」


『まあね。それよりも、シャイロックの方が、こんな時間に魔法舎にいるなんて珍しいんじゃない?店、早く閉めてきたの?』


シャイロック「いえ。今日はお休みの日にしました」


『そうなんだ。……一緒にどう?』


シャイロック「ええ。ぜひ」

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佐倉紗南 - 続きを早く見たいです! (1月23日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - 続きを早く見たいです! (1月22日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - 続きを早く見たいです! (1月21日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - すごく良かったです!更新頑張ってぐださい!楽しみに待ってます! (12月29日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - 続編おめでとうございます!続きを早く見たいです! (12月27日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅玲 | 作成日時:2023年12月24日 21時

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